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現在相場考察

プラチナは値下がり、デイデイト118206アイスブルーローマン

2020年11月27日更新
ロレックスのデイデイト118206について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年1月の安値と2020年11月の安値を比較し現在相場を考察。この10ヶ月での変動は21万円の値下がりだった。

デイデイト アイスブルーローマン 118206についての考察(2020年11月)

近頃、K18モデルの値上がりが目立っていますが、そのような現象はデイデイトでも当然のように起こっています。

値上がりしたデイデイトは、記事でもいくつか取り上げましたが、K18であれば素材を問わず値上がりしている傾向があるといえます。

ですから、なんとなくデイデイトが全体的に値上がりしているという感覚になるわけですが、デイデイトにはK18でない素材もあります。

それこそが、本来K18よりも「高級」なラインナップであるプラチナモデル。これには「アイスブルー」という専用色文字盤が用意され、多くの人に憧れられる「特別感」を醸し出しているといえます。

ちなみに、K18のデイデイトで最も高い傾向なのはRGですが、2004年以前のPGモデルもそれなりに高い傾向があります。先日記事でお伝えした、118205(PG)のボトム価格は、約240万円という水準に達していました。

そうなると、プラチナモデルもなんだか「高くなっていそう」と思うわけですが、実はそうではありません。

118206のアイスブルー文字盤(ローマン)は、今年1月の段階で300万円以上という水準に達していましたが、11月現在では297万円というボトム価格(ABランク以上)にまで下落。300万円を割ってしまっているわけです。

K18がこれだけ伸びている状況下で、プラチナが値下がりするというのはなんとも驚く現象だといえますが、これは金相場的には正しいのかもしれません。

十数年前であれば、金相場でも「金<プラチナ」となっていたわけですが、今では価格帯が逆転。とはいえ、ずいぶん前から、相場的には金のほうが高かったわけですが、腕時計相場では「プラチナのほうが高い」ということに変わりありませんでした。

そういったことは2016年7月の記事でも触れましたが、加工の手間やプラチナ自体のブランド力から、腕時計相場においてプラチナはK18よりもずいぶん高かったのです。

しかし、それが今ではデイデイトのPtとPGの価格差が57万円ほどとなっているわけで、以前よりもその差は縮まっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年1月
の安値
2020年11月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
デイデイト
アイスブルーローマン
118206
中古 0年
10ヶ月
¥3,180,000 ¥2,970,000 -210,000 93.40%

これまで、金相場においてK18がプラチナよりも高かったとしても、腕時計相場への影響はそこまで大きくなかったわけですが、なぜ今になってK18とプラチナの差が縮まったのでしょうか。

その答えは、金相場を見れば分かりやすいといえます。

田中貴金属工業のホームページに掲載されている地金価格を見ると、金は6736円、プラチナは3623円であります。

つまり、今や両者は倍近い差となっているわけで、これまで以上に「差」がある状況。ここまでになると、腕時計市場においても金相場の影響が避けられないということなのかもしれません。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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