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現在相場考察

ブラックアウトは再び下落傾向、エクスプローラー14270

2020年12月9日更新
ロレックスのエクスプローラー14270について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年3月の安値と2020年12月の安値を比較し現在相場を考察。この0年9ヶ月での変動は¥-485,000だった。

エクスプローラー ブラックアウト 14270についての考察(2020年12月)

エクスプローラーといえば、ここ最近1427060万円台になったというニュースがありましたが、その14270には「ブラックアウト」という存在があります。

この「ブラックアウト」というのは、通常文字盤とは異なる配色の文字盤。通常、『3・6・9』の白い部分が“黒”となっているわけです。

そのような特別感と、黒い『3・6・9』の格好良さから、90年代後半といった時代から、「幻のエクスプローラー」として高い価格帯に位置していました。

ティファニーなどのダブルネームを除くと、14270として最も相場が高い要素だといえます。

そんなブラックアウトですが、2020年3月までは毎年のように値上がりといった傾向があり、その値動きは「1年で100万円以上の上昇」ということもあったわけです。

とくに、2018年2月⇒2019年3月では約136万円の上昇となっており、凄まじい動きを果たしたといえます。

しかし、そんなブラックアウトは2020年3月に、値下がり傾向となってしまいました。

ブラックアウトが下落となるのは、2013年以降の時代において、初めてのことだったかもしれません。

とはいうものの、2020年3月といえば、第2の下落トレンドが始まろうとしていた時期。2019年夏頃から続いた下落トレンドに続いて、新型コロナに影響された下落トレンドが始まったのは2020年4月であります。

ですから、そういった時期において、ブラックアウトが値下がりするのは仕方がないといえ、特に驚くことではありませんでした。

むしろ、値下がりでも「200万円以上」という水準をキープしていたわけで、優秀という見方ができるぐらいだったとすらいえたかと思います。

しかし、そんなブラックアウトは今、なぜか再び下落傾向となっているのです。

今年3月に208万円というボトム価格だったブラックアウトは今、なんと約159万円という水準に変化。

他のモデルが2019年上半期以上となっている状況のなか、かなりな値下がりとなっているのです。

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年3月
の安値
2020年12月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
エクスプローラー
ブラックアウト
14270
中古 0年
9ヶ月
¥2,080,000 ¥1,595,000 -485,000 76.68%

なお、この個体に限らず、200万円を割っているブラックアウトは複数あるため、『数十万円単位の値下がり』ということは確かだといえます。

14270の通常モデルは、過去最高値レベルの水準となっているのに対し、なぜブラックアウトは値下がりしてしまっているのでしょう。

その答えとして、考えられる要素は特に思い浮かびません。

他の値下がり時の場合、ある程度、値下がりの要因が推測できますが、理由を推測することすらできないのが今回の値動きであります。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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