エクスプローラーといえば、リファレンス自体は2001年の段階で6桁となったものの、実際に6桁世代に移行したのは2010年登場の214270からだといえます。
2000年代後半といえば、GMTマスター2などを中心に、新しい世代のロレックスが多々登場した時代ですから、そのような時期において、「次のエクスプローラー」はどういったものになるのだろうと思われていたように感じます。
そして、2007年頃、それに最も近いと感じられるモデルが出たわけですが、それこそが116000の日本限定文字盤です。
この時計、一見するとエクスプローラーに見えますが、よく見ると針の形状が異なります。
ですが、その雰囲気はまさにエクスプローラーといったところであるわけで、このような瓜二つなモデルがオイスターパーペチュアルに登場するというのはかなりな意外性があったといえます。
実際、オイスターパーペチュアルやエアキングには、これまでもエクスプローラーに近い文字盤が採用されていましたが、それらにははっきりとした差が与えられていました。
この116000にも通常モデルとして用意されている黒文字盤は「3・6・9」がピンク色であるため、ひと目見ただけで「エクスプローラーと違う」ということが分かるわけです。
ですから、この「3・6・9」が白い日本限定文字盤は本来ありえないはずであるわけで、それが“ある”というのが強い魅力の1つだといえるわけです。
また、2010年に登場したエクスプローラーは、ケースサイズが39mmへと拡大したため、この116000日本限定文字盤のほうが、114270に近い見た目といえる側面もあります。
ですから、116000日本限定文字盤には、レアさ、意外性、見た目の良さという大きな魅力が多々あるわけで、これまでも高い評価を受けてきた経緯があるのです。
これまでお伝えした中古相場は、まさに年々値上がりするという印象でした。
2016年11月から2017年12月では『約51万円⇒約62万円』というように10万円程度の上昇でしたが、2018年10月には約89万円へと変化。この際、10ヶ月で27万円ほどの値上がりという動きになっていました。
そして、2019年12月には約101万円というボトム価格へと変化。この際の値動きは、2016年⇒2017年と同じく1年で10万円程度といったところでしたが、100万円超えというのは大きなインパクトだったといえます。
このように、116000日本限定は2016年以降、1年に10万円以上という値動きとなっているわけですから、今回もまたそういった動きになっていても不思議でないといえます。
では、2019年12月から1年が経過した今、116000日本限定はどうなっているかというと、なんと約102万円という様子。
つまり、この1年での値動きは「1万円」程度であるわけで、2016年以降続いていた値動きにストップがかかってしまったのです。
本記事で参考とした中古腕時計
|
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年12月 の安値 |
2020年12月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
オイスターパーペチュアル 日本限定 116000 |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥1,019,700 | ¥1,029,850 | 10,150 | 101.00% |
2019年⇒2020年といえば、下落トレンドがあったため、この時期の比較で「変わらない」というのは仕方がない部分があるかもしれません。
しかしながら、2020年夏以降、多くの人気モデルは上昇しているわけですから、この116000日本限定も、それら同様の値動きをしても不思議でなかったといえます。
そういったことを考慮すると、116000日本限定の値動きは、停滞してしまったと表現できるわけで、なぜ動かなくなったのかその理由が気になります。