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現在相場考察

白文字盤のほうがずいぶん高い、ノーチラス5711/1A-011

2020年12月14日更新
パテックフィリップのノーチラス5711/1A-011について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年6月の安値と2020年12月の安値を比較し現在相場を考察。この0年6ヶ月での変動は¥948,000だった。

ノーチラス 5711/1A-011についての考察(2020年12月)

現行ノーチラスといえば、長らく「青文字盤」が高評価要素だったわけで、世界的にも「人気モデル」というキャラクター性でした。

そして、その中心的存在だった3針の5711/1Aには、青文字盤の他に白文字盤があるわけですが、そちらは青文字盤と比べて100万円単位で安いという価格帯が“当たり前”という傾向が近年まであったわけです。

けれども今年、そんなノーチラスに衝撃的な出来事が起こります。

それこそが、2020年6月時点での価格序列であるわけですが、その際「青文字盤よりも白文字盤のほうが高い」という状況となっていたのです。

これは大ニュースだったわけですが、それからしばらくして再び青文字盤が高いという状況に戻った様子もありました。とはいうものの、その価格差は以前と比べて「微々たるもの」ともいえ、100万円程度の価格差というわけではありませんでした。

さて、ノーチラス5711/1Aといえば、最近の記事でも触れたように、青文字盤の水準が緊急事態宣言時から変わっていないという傾向があります。

青文字盤には5711/1A-0015711/1A-010がありますが、常にどちらかが高いというわけではないため、両方まとめて“青文字盤水準”とするのが分かりやすいといえます。

そして、現在における「青文字盤」のボトム価格は約669万円、2番目に高い個体は718万円という状況であります。

では白文字盤の5711/1A-011はどうかというと、こちらはなんと約767万円というボトム価格となっているのです。

つまり、現在青文字盤と白文字盤の価格差は約98万円という状況。2番目に高い青文字盤を参考値としても、49万円もの価格差があるわけですから、「大きく違う」という状況だといえます。

ですから今、「白文字盤が青文字盤よりも“ずいぶん高い”」という状況になっているわけで、再び衝撃的な出来事が起こったといえるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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PATEK PHILIPPE パテックフィリップ ノーチラス 5711/1A-011 中古 385397

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年6月
の安値
2020年12月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
5711/1A-011
中古 0年
6ヶ月
¥6,730,000 ¥7,678,000 948,000 114.09%

今年6月時点で、「青文字盤よりも白文字盤のほうが高い』となった際、その差は18万円程度でしたが、今となってはそれよりもずいぶん開いているわけです。

青文字盤のボトム価格を参考値とするならば、その差は100万円に迫る勢いとなりますし、2番目に高い個体を持っても50万円近い差が開いている状況。

これまで、白文字盤と青文字盤との間にこのような価格差があったものの、かつて“高いほう”の序列にいたのは「青文字盤」でした。

それが今や、その価格序列はまったくもって逆転した状態となっており、白文字盤のほうが“ずいぶん高い”状況となっているのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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