1996年に登場した復刻カレラはそれまでに登場した数あるカレラの中で最も美しい1964年版を忠実再現して復刻しました。
当時のタグホイヤーのラインナップはステンレスブレスレットにクオーツムーブメントを搭載した“お手軽ダイバーズウォッチ”が売りで、S/elなどのモデルが中心的存在。
現在とは違い、1996年当時「カレラ」というシリーズは存在していなかったのです。
そんな1996年、異色のラインナップ「クラシックシリーズ」として限定数を設置して登場したのがカレラとモナコです。
その後カレラは限定数を解除され、「クラシックシリーズ」として通常販売されていきます。当時のカレララインナップは1種類のみ。バリエーションも黒文字盤or白文字盤のステンレススチールと白文字盤のイエローゴールドの3種類に限られていました。
そんなシンプルな構成の「カレラ」ラインナップに初めて“変わり種”として登場したのがこの3針の140周年記念モデルです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年12月 の最安値(ヤフオク) |
2015年8月 の最安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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タグホイヤー
ホイヤーカレラ 140周年限定モデル (ステンレススチール、3針) |
中古 | 3年 8ヶ月 |
¥88,000 | ¥147,960 | 59,960 | 168.14% |
この時計が登場したのは2000年のこと。
1996年に復刻されたカレラが生産中止になったのは2000年か2001年だったと思います。
1996年に復刻されたモデルがきっかけとなり人気モデルとなった「カレラ」ですが、原型をとどめていないカレラの歴史はこの140周年モデルが登場した時から始まっていたのではないでしょうか。
この140周年モデルは
等々が1996年に復刻されたモデルと似たものとなっています。
しかし、「カレラ」なのにクロノグラフでない!という致命的なポイントがあるのです。
ロレックスが「デイトナ」という名前のシンプルな3針時計を出したらガッカリしますよね?
そういうことを平気でやってしまうのがタグホイヤーの残念なところです。
とはいうものの、カレラのラインナップを増やすというメーカーの戦略はブランディングとしてはよろしくありませんが、ビジネスとしては優秀だった模様。
2002年以降、カレラはどんどんとラインナップを拡大。文字盤のロゴも“ホイヤー”単独表記から、“タグホイヤー”へと変化します。
そんなカレラシリーズ、2015年現在の状況を見ると無数のラインナップが存在します。形が違いすぎて「え?それもカレラなの?」というモデルも多数存在するほど。
最初は1種類、3バリエーションのシンプルなラインナップだったカレラが、タグホイヤーの中心的存在となり、無数のラインナップを展開することになった歴史はこの時計から始まったのです。