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現在相場考察

スギちゃん購入額に近づきつつある中古水準、デイトナ116598SACO

2020年12月22日更新
ロレックスのデイトナ116598SACOについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年4月の安値と2020年12月の安値を比較し現在相場を考察。この1年8ヶ月での変動は20万4800円の値上がりだった。

デイトナ 116598SACOについての考察(2020年12月)

デイトナといえば、腕時計の王様ともいわれる存在で、いつの時代でも「憧れ腕時計」といった印象があります。

とはいえ、そういったことに該当するのは基本的にステンレスモデルデイトナにはステンレス以外のモデルもあるわけで、いわゆる“デイトナ像”とは離れているものもあります。

そのようなデイトナの代表格といえるのが、この116598SACOでしょう。

デイトナレパード」と呼ばれるこのモデルは、まさにレパード柄なデイトナ。文字盤もベルトもレパード柄があしらわれており、ド派手な見た目となっています。

このような特殊モデルは、デイトナ、ひいてはロレックスにおいては珍しい存在ですが、数十年に一度ぐらいのタイミングで登場するといえるでしょう。

デイトナレパード以外に特殊なデイトナとして思い浮かぶのはデイトナビーチですが、2000年に登場したときは、その意外性に驚きました。

それと比べると、このレパードはその何十倍もインパクトがあるといえますが、もはや突き抜け過ぎているともいえ、「どこかのお金持ちが買うモデル」というように、自分には関係ないという印象となってしまうかと思います。

そういったキャラクターの場合、中古市場での需要が低いということになるわけですから、新品時の価格が高くても、中古では意外とお買い得といった傾向があってもおかしくありません。

しかしながら、この116598SACOはこれまでずっと値上がり状態。特に、2018年までは「1年で100万円程度」といった動きとなっており、なかなかな上昇をしていたのです。

ただ、2018年以降については、値動きが停滞している様子があります。

値下がりしているわけではありませんが、2018年⇒2019年での値動きは約7万円といったところでした。これは、2017年⇒2018年と比べると「値動きしなくなった」といえる動きです。

さて、それから1年半が経過したわけですが、現在116598SACOはどういった様子かというと、約615万円というボトム価格。

これは、2019年4月水準と比べて20万円ほどの上昇といったところ。2019年よりも値動きしているといえますが、2018年までの動きと比べると弱いともいえます。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年4月
の安値
2020年12月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
デイトナ
116598SACO
中古 1年
8ヶ月
¥5,953,000 ¥6,157,800 204,800 103.44%

なお、この116598SACOを記事で最初にお伝えしたのは2016年11月ですが、その際の中古水準は約489万円

ですから、116598SACOの現在の動きは2018年までと比べると“弱い”ものの、4年前と比べると400万円台⇒600万円台という動きになっているわけで、だいぶ値上がりしたともいえます。

この116598SACOといえば、テレビ番組でスギちゃんが購入した腕時計として有名ですが、当時の購入金額は648万円(新品並行価格)とのことです。

現在の中古ボトム価格は、約615万円ですから、スギちゃんの購入額に近づきつつあるといえるでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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