この数ヶ月の間において、金の腕時計が値上がりするという現象が起きています。
そういった傾向は特にロレックスのK18モデルに見られ、その多くが『数ヶ月で数十万円』という値上がりとなっている様子があるわけです。
そして、他のブランドについてもK18の上昇は見られる様子。それもそのはず、今年の金相場は過去最高値更新といったニュースが賑わったように、ずいぶん高くなっているわけです。
金相場が高くなると、当然K18モデルが値上がりしても不思議ではありません。もしも、腕時計が安いままだったならば、時金価格以下でK18が手に入ることになってしまうわけです。
ですから、金相場の上昇にともない、K18腕時計が値上がりするという現象が起きうるわけです。
先ほど、ロレックスのK18モデルが値上がりしているということを述べましたが、それ以外のブランドでどういったK18モデルが上がっているかというとブルガリの一部モデルであります。
特にスポーツクロノCH35Gは、これまで5年以上に渡って30万円台という水準でしたが、現在では40万円台中盤となっているのです。
しかしながら、実はその同じCH35Gにはなんと、値動きしていないモデルが存在。
それこそが、このブレスレットモデルであります。
先程「30万円台⇒40万円台」となったのは、同じCH35Gでも革ベルトモデルです。
革ベルトとブレスレットでは、K18含有量が異なるため、本来はブレスレットのほうが影響を受けるはずなのですが、なぜかCH35Gのブレスレットは2016年11月水準とほぼ同じといった様子なのです。
2016年11月に約88万円だったCH35Gブレスレットは、今でも88万円。2016年11月といえば、全体的に腕時計が安い時期ですが、その頃と比べてもほぼ変わっていません。
なお、4年前の記事でも、CH35GにおけるK18含有量の話をしましたが、その際調査したCH35Gの重量は約164gでした。
これは腕時計本体の重量であるため、風防や文字盤、ムーブメントも含む数値です。あえてそれら重量を誤差として捉え、164gすべてをK18として換算したならば、CH35Gの現在水準は面白い結果となります。
ざっとK18の買取価格を調べたところ、2020年12月23日現在、1gあたり5120円という結果となりました。
もしも、このCH35GのK18が164gだったとすると、83万9680円となるわけです。そうなると、4万円程度が残りとなるわけで、なんだかずいぶん安く感じます。
もちろん、K18の含有量がもっと少なかった場合は、上の計算は成り立ちませんが、それでも2016年11月よりも現在の金相場のほうが高いわけで、やはり金相場という観点から考えるとお得感があるといっても良いと思います。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年11月 の安値 |
2020年12月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ブルガリ
スポーツクロノ ブレスレット クォーツ 白文字盤 CH35G |
中古 | 4年 1ヶ月 |
¥883,440 | ¥880,000 | -3,440 | 99.61% |
というわけで、K18の価値という観点からこのCH35Gを見てきましたが、筆者個人的にはこの時代のブルガリが好きということもあり、ずいぶん魅力的な価格帯だと感じています。
ちなみに、このCH35Gには、
という種類があります。
クォーツよりも自動巻のほうが相場が高い傾向があるため、同じブレスレットのCH35Gでも自動巻のほうが高いわけですが、K18の価値から考えると、相場がより安価なクォーツのほうが、K18自体の価値と時計としての価値との差額が少ないといえるでしょう。