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現在相場考察

デイトナの次に人気というポジションの行方、GMTマスター2緑文字盤116718LN

2020年12月31日更新
ロレックスのGMTマスター2116718LNについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年9月の安値と2020年12月の安値を比較し現在相場を考察。この0年3ヶ月での変動は¥87,000だった。

GMTマスター2 緑文字盤 116718LNについての考察(2020年12月)

ここのところ、K18素材の腕時計が目立った値動きとなっていますが、そのような動きが始まったのは今年の夏頃からだといえます。

このようなトレンドによって、6桁スポーツのK18モデルは、その多くが400万円台という状況となっています。

これまでの時代でも、K18モデルはそれなりに値上がりしていたものの、6桁K18スポーツの相場は300万円前後といったところでした。それが今年の夏頃を境目に400万円台になったわけですから、かなりな変化だったといえます。

そんな中でも、この116718LN緑文字盤は9月上旬という段階で400万円台に到達したわけですが、「緑」という要素を持つこのモデルは、以前から抜きん出て高いという印象がありました。

それはどういうことかというと、同年代のYGと比べて高いということなのですが、例えば、サブマリーナの116618LBと比較した場合でも、かなりな相場差となっていたわけです。

2020年1月の相場を見ると、この116718LN(緑)は370万円なのに対し、116618LB317万円。つまり、53万円もの差があったわけです。

116718LNに限らず「緑」という要素を持つロレックスは、この2年ぐらいの間において、特に評価されるという傾向が目立っていたわけですから、このような相場差は2020年1月時点では「当たり前」という感覚だったといえます。

また、この3年ぐらいにおいて、GMTマスターシリーズは特に高い評価となっていた印象もあるため、116718LN緑文字盤は、2つの強い要素を備えていたということになります。

ですから、この116718LN緑文字盤という存在は、他よりも高いという印象だったというのが、少なくともこの1年ぐらいにおける常識だったといえます。

しかし今、そういった状況が変わっているのです。

それは、この116718LN緑文字盤を他と比べれば分かるのですが、現在の418万円という水準は同世代のYGスポーツと比べて、抜きん出て高いというわけではないのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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ROLEX ロレックス GMTマスターII 116718LN V番 中古 382314

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年9月
の安値
2020年12月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター2
緑文字盤
116718LN
中古 0年
3ヶ月
¥4,093,000 ¥4,180,000 87,000 102.13%

他の記事でもお伝えしたように、近頃の動きといえばK18ブレスレットモデルが目立って上昇しているという傾向があります。

その結果、旧6桁世代のYGサブマリーナは400万円台という水準に到達。現在、116618LBのボトム価格は約407万円となっています。

それに対して、116718LN緑文字盤のボトム価格は418万円という状況。つまり、現時点での両者の相場差は10万円程度であるわけです。

先程お伝えしたように、2020年1月時点では53万円もの差があったわけですから、いかに相場差が少なくなったかということがお分かりいただけるかと思います。

近頃、この緑文字盤の事例に限らず、GMTマスター2よりもサブマリーナのほうが値動きするという傾向があるように感じますが、「デイトナの次に人気」というポジションが、もしかしたらGMTマスター2からサブマリーナに変わりつつあるのかもしれません。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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