ここのところ、K18素材の腕時計が目立った値動きとなっていますが、そのような動きが始まったのは今年の夏頃からだといえます。
このようなトレンドによって、6桁スポーツのK18モデルは、その多くが400万円台という状況となっています。
これまでの時代でも、K18モデルはそれなりに値上がりしていたものの、6桁K18スポーツの相場は300万円前後といったところでした。それが今年の夏頃を境目に400万円台になったわけですから、かなりな変化だったといえます。
そんな中でも、この116718LN緑文字盤は9月上旬という段階で400万円台に到達したわけですが、「緑」という要素を持つこのモデルは、以前から抜きん出て高いという印象がありました。
それはどういうことかというと、同年代のYGと比べて高いということなのですが、例えば、サブマリーナの116618LBと比較した場合でも、かなりな相場差となっていたわけです。
2020年1月の相場を見ると、この116718LN(緑)は370万円なのに対し、116618LBは317万円。つまり、53万円もの差があったわけです。
116718LNに限らず「緑」という要素を持つロレックスは、この2年ぐらいの間において、特に評価されるという傾向が目立っていたわけですから、このような相場差は2020年1月時点では「当たり前」という感覚だったといえます。
また、この3年ぐらいにおいて、GMTマスターシリーズは特に高い評価となっていた印象もあるため、116718LN緑文字盤は、2つの強い要素を備えていたということになります。
ですから、この116718LN緑文字盤という存在は、他よりも高いという印象だったというのが、少なくともこの1年ぐらいにおける常識だったといえます。
しかし今、そういった状況が変わっているのです。
それは、この116718LN緑文字盤を他と比べれば分かるのですが、現在の418万円という水準は同世代のYGスポーツと比べて、抜きん出て高いというわけではないのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年9月 の安値 |
2020年12月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
GMTマスター2 緑文字盤 116718LN |
中古 | 0年 3ヶ月 |
¥4,093,000 | ¥4,180,000 | 87,000 | 102.13% |
他の記事でもお伝えしたように、近頃の動きといえばK18ブレスレットモデルが目立って上昇しているという傾向があります。
その結果、旧6桁世代のYGサブマリーナは400万円台という水準に到達。現在、116618LBのボトム価格は約407万円となっています。
それに対して、116718LN緑文字盤のボトム価格は418万円という状況。つまり、現時点での両者の相場差は10万円程度であるわけです。
先程お伝えしたように、2020年1月時点では53万円もの差があったわけですから、いかに相場差が少なくなったかということがお分かりいただけるかと思います。
近頃、この緑文字盤の事例に限らず、GMTマスター2よりもサブマリーナのほうが値動きするという傾向があるように感じますが、「デイトナの次に人気」というポジションが、もしかしたらGMTマスター2からサブマリーナに変わりつつあるのかもしれません。