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現在相場考察

旧6桁世代の独特さを感じられる、デイトジャスト116234黒銀文字盤

2020年12月30日更新
ロレックスのデイトジャスト116234について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年12月の安値と2020年12月の安値を比較し現在相場を考察。この2年0ヶ月での変動は¥70,100だった。

デイトジャスト 黒銀文字盤 116234についての考察(2020年12月)

6桁世代のロレックスは、それまでには採用されなかった『要素』が採用された経緯があります。

例えば、スポーツモデルの文字盤色に「緑」を採用したり、青サブの文字盤が“マット”な風合いになるなど、それまでとは異なる見た目という印象があったといえます。

それは、非スポーツモデルでも同様で、ターノグラフの「オール赤」なデイト表記だったり、デイトジャスト「奇数=赤、偶数=黒」という古い4桁世代を復刻したデイト表記など、それまでの4桁5桁とは明らかに異なる性質となっていたわけです。

それら6桁世代の要素は、これまで「新世代ならではの新しさ」といった印象があり、今後も続いていくのだと思われていました。

しかしながら、そういった要素は年々消滅。最初に“元に戻された”のは青サブで、2014年のマイナーチェンジによって文字盤がサンレイ仕様となりました。

そしてその後も、5桁世代の見た目に戻るといった傾向は続き、特にここ数年のモデルチェンジでは、多くのモデルが5桁世代と同じような配色となっている様子です。

実際、デイトジャスト126234になった際、デイトが「黒一色」に戻りましたし、今年2020年にモデルチェンジされたサブマリーナも、YG以外は黒文字盤となったように5桁と同じ配色に戻りました。

そうなると、旧6桁世代は「特殊だった」ということになるわけで、生産終了となった今、以前よりも魅力的に思えてくるかもしれません。

このデイトジャスト116234もまた、旧6桁世代の特徴を強く感じられる1本なのですが、その理由こそ、この「2トーン」な配色の文字盤にあります。

中央が銀、周りが黒というこの文字盤は、5桁世代には存在しなかったため、6桁特有の「新しさ」を象徴するようなカラーリングだと以前の記事では述べましたが、今となっては旧6桁特有の独特さだと思います。実際、現行モデルの126234には、このような配色の文字盤バリエーションがない様子です。

また、116234は先に述べたように、デイトの奇数が赤という仕様。ですから、なにかと旧6桁世代の独特さを感じられる1本であるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年12月
の安値
2020年12月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
デイトジャスト
黒銀文字盤
116234
中古 2年
0ヶ月
¥627,900 ¥698,000 70,100 111.16%

この116234の黒銀文字盤ですが、現在水準は約69万円という様子です。

これは2018年12月よりも7万程度の値上がり状態なのですが、どういった様子かというと以前と変わならいような動き方だと感じます。

2012年12月において、この黒銀文字盤は約41万円でしたが、2017年1月時点では約50万円となっていました。

この期間での値動きは、他のモデルと比べて「弱い」という印象でしたが、2012年頃において“それなりに高い価格帯”に位置していたモデルの値動きが弱かったというのは他でも見られた現象です。

今の感覚ですと、41万円という水準は「安く」感じてしまいますが、2012年時点では青サブよりも高いぐらいだったわけで、「新しいモデル」ならではの評価だったといえます。

2012年⇒2017年ではあまり伸びなかった116234黒銀文字盤ですが、2017年⇒2018年では12万円という値上がりに変化。以前よりも優秀な動きとなったわけです。

そして今回の値動きは、『2年で7万円程度』という状況。2017年⇒2018年よりは弱いものの、特に変わらず動いているという印象になるかと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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