パテックフィリップの5107という存在は、この5年6年ぐらいの間において「カラトラバとしては抜きん出て高い」という傾向があります。
2000年代前半という時代において現行モデルだった5107ですが、同世代のカラトラバの中心的な価格帯が130万円ぐらいだったならば、200万円前後という価格に位置していたわけです。
ただ、近年では5107は値下がり傾向。それなりに値下がりしたものの、一応「200万円前後」という水準にはいるため、他のカラトラバと比べると“目立って高い”という状況には変わりありません。
この世代のカラトラバは、ここ1年2年ぐらいにおいて、あまり目立った変動とならない傾向があるため、5107が値下がりしてもその序列に変化がないのでしょう。
そういった意味では、カラトラバは全体的に「値動きしない状態、もしくは値下がり」という印象となってしまうわけですが、もちろん値上がりしているモデルが無いわけではありません。
では、それは何かというと、やはり5107なのですが、同じ5107でもブレスレットの5107/1Jであります。
5107/1Jは、カラトラバとしては珍しいブレスレットモデルですが、現行だった2000年代前半当時から「高そうなレアカラトラバ」という印象がありました。
先のように、5107はカラトラバとしては相対的に高く、革ベルトモデルでも200万円前後という水準ですから、そのブレスレットとなると「革ベルトの1.5倍や2倍」という価格帯でも違和感がないでしょう。
けれども、この5107/1Jはちょうど1年前の2020年1月時点で、なんと248万円で購入可能だったわけです。
もちろん、それは記事でも「安く感じる」という趣旨で紹介したわけですが、それから1年が経過した今、やはり30万円ほどの値上がり状態となっている様子があります。
ただ、今といえば「K18ブレスレットの目立った上昇」という現象があり、なおかつ「YGが人気」という傾向があります。
ですから、この5107/1Jはそのどちらにも該当するわけで、「1年で30万円」という値上がりはそれほど強くないのではないかとすら思ってしまいます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年1月 の安値 |
2021年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
カラトラバ 5107/1J |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥2,480,000 | ¥2,780,000 | 300,000 | 112.10% |
もちろん、他のカラトラバがそれほど目立った値動きとなっていないわけですから、「1年で30万円の上昇」という動きはカラトラバとしてはかなり優秀といえます。
しかしながら、
を考慮すると、現在の278万円という水準は高くないと感じられてしまうわけです。
ですから昨年の248万円も安く感じましたが、現在の278万円という水準でもまだそれほど高くないと思います。