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現在相場考察

2011年⇒2016年を上回る動き、オーバーシーズ42050/423J

2021年1月26日更新
ヴァシュロンコンスタンタンのオーヴァーシーズ42050/423Jについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年3月の安値と2021年1月の安値を比較し現在相場を考察。この4年10ヶ月での変動は¥360,000だった。

オーバーシーズ 42050/423Jについての考察(2021年1月)

初代オーバーシーズや初代アクアノートのYGモデルは数が少ない傾向がありますが、そういったことは、リーマンショック後という時代において「安くなりにくかった」という影響を及ぼしたようです。

なぜなら、このYGオーバーシーズ、2011年1月水準が150万円。その時期といえば、YGスポロレはもちろん、ノーチラス3800/1Jなども130万円台、もしくはそれ以下といった水準で購入可能だったわけです。

ですから、このYGオーバーシーズは2011年1月という時代において、相対的に高いYGモデルだったということになります。

さて、初代のYGオーバーシーズといえば、先日もその様子をお伝えしましたが、今回取り上げるのはミディアムのほう。

YGミディアムの42050/423Jを前回取り上げたのは、2016年3月と5年近くも前なのですが、その際の水準は約179万円でした。

当時の動きとしては、2011年1月⇒2016年3月で「約29万円の上昇」という値動きだったわけですが、それは「他のYGと比べると上昇幅が弱い」という印象。その理由として考えられたのが、『“全体的に安かった時代”において、あまり安くなっていなかったから、それほど上昇しなかった』ということでした。

2011年⇒2016年の中にはアベノミクスがあるわけで、そのような出来事を挟む値動きとして、29万円程の上昇は弱いといえます。

そのようなこともあってか、2016年⇒2021年現在という期間の値動きは2011年⇒2016年を上回っているのです。

では、現在この42050/423Jがどのような水準かというと約215万円というボトム価格。

これは2016年3月水準と比べて36万円の上昇であり、2011年⇒2016年の約29万円を上回る値動きなのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年3月
の安値
2021年1月
の安値
変動額 残価率
ヴァシュロンコンスタンタン
オーバーシーズ
42050/423J
中古 4年
10ヶ月
¥1,798,000 ¥2,158,000 360,000 120.02%

YGブレスレットの腕時計といえば、ここのところ目立って値上がりしている傾向がありますが、このオーバーシーズに関してはあまりそういった影響は感じられないといえます。

先日お伝えしたラージのほうは、約200万円だったため、今の相場のYGモデルとしてはかなりお得感があったわけです。

さすがに、その値段のラージはすでに売り切れとなってしまったため、現在、ミディアム、ラージを問わず、男性用YGオーバーシーズのボトム価格がこの記事の個体となっている状況です(ABランク以上)。

そういった意味では、YGオーバーシーズの価格帯も先日と比べてやや高くなったといえるわけですが、他のYGブレスレットと比較すると安いという感覚もあります。

このミディアムサイズのYGオーバーシーズは、その時期によって「安い」、「高い」という印象が違うように感じるわけですが、現在の状況はK18雲上スポーツという観点では「安い」と捉えることができるのではないでしょうか。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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