エクスプローラーといえば、20年前においては「大人気モデル」というキャラクターでしたが、10年ほど前からは「最も安価な相場のスポロレ」という印象となっています。
そうなると、2010年に登場した214270は、14270などとは異なり、スポロレ価格序列の上位になったことがないわけです。
ただ、214270は価格序列に関係なく、デビュー時からあまり人気がないという印象もあったといえる側面があるでしょう。
もちろん、エクスプローラーというモデル自体の人気は高いと思うのですが、214270がデビューしたときは「針が短い」など、全体的なバランスの印象が好まれないという意見があったようで、実際、ロレックスは2016年に『3・6・9に発光塗料を追加』、『針を長くする』という変更をしたわけです。
そのような経緯からこの前期214270は、ここ数年の中古市場において、「最も安価な6桁世代のスポロレ」や「あまり値動きしないモデル」といった印象があったといえます。
実際、この214270前期文字盤は、2016年から約3年にわたって50万円台に位置。あまり値動きしていなかったわけです。
ただ、そんな前期214270は、2019年7月に約62万円という水準に変化。ついに50万円台を脱したわけです。
それから1年後の2020年7月には約69万円という水準に上昇。そして、同年11月にはついに70万円という水準に到達し、晴れて70万円台となったのです。
そんな前期214270ですが、前回の目立った値動きから、まだ2ヶ月しか経っていない今、再び異変が起きている様子があるのです。
この214270、現在ボトム価格はなんと約77万円という水準に到達。つまり、『2ヶ月で7万円近い上昇』という値動きをしたわけですが、このような動きはこれまでの214270としては「驚くほど凄い値動き」だといえるわけです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年11月 の安値 |
2021年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
エクスプローラー (前期文字盤) 214270 |
中古 | 0年 2ヶ月 |
¥704,000 | ¥773,000 | 69,000 | 109.80% |
この前期214270は、2016年から2019年までの約3年に渡って50万円台をなかなか脱しないという状況だったわけで、2019年7月⇒2020年7月の『1年で7万円程』という動きでも、それ以前よりも「動くようになった」といえたのです。
それが今や『2ヶ月で7万円近い上昇』という値動き。ですから、かつての値動きを考慮すると、かなり動いている状況だといえます。
それにしても、なぜこのようなタイミングで214270が動くようになったのでしょう。
その答えとして考えられるのは、ムーブメントの世代交代に伴い、そろそろモデルチェンジが起こるのではないかということだと思います。
214270が本当にそろそろ生産終了となるのか否か、その真相はわかりませんが、現在の214270の異変を見ると、2年前の116710BLNRを思い出します。