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現在相場考察

2019年上半期水準を超えた、デイトナ116500LN黒文字盤

2021年1月24日更新
ロレックスのデイトナ116500LNについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年12月の安値と2021年1月の安値を比較し現在相場を考察。この0年1ヶ月での変動は¥141,000だった。

デイトナ 黒文字盤 116500LNについての考察(2021年1月)

これまで派手に値動きする腕時計といえば、「現行モデルのステンレス」という印象がありました。

実際、ロレックスではサブマリーナやGMTマスター2パテックフィリップではノーチラスなどのステンレスモデルは、いずれも大人気という印象で、派手に値動きしていた様子がありました。

しかしながら、最近ではそれら「現行モデルのステンレス」の値動きはあまり目立っておらず、特にノーチラス5711/1A青文字盤に至っては2020年5月頃から値動きしていないという状況が続いています。

そして、最近では「ステンレス」から打って変わったかのように、「K18モデルが派手な上昇」というトレンドがあるわけです。

ですから、ここ数ヶ月の印象としては、「動くのはK18」という印象になりつつあるともいえるでしょう。

けれども、そんな状況の中で、それなりに動いている「現行のステンレス」があったのです。

それこそが、まさに「腕時計の王様」と称されるデイトナ116500LNです。

ただ、この116500LN、最近なぜか“一番人気”という印象がある白文字盤よりも、黒文字盤のほうが値動きする様子。

実際、白文字盤は、前回お伝えした2020年8月水準と現在水準が5万円程度の違いという状況に留まっています。

その一方で黒文字盤に関しては、値動きしている状況。2020年9月から12月でもそれなりに動いていると感じられ、その時点でも「黒文字盤だけが動いている」という表現をできたほどでした。

そして、今回もまた値動きしているわけですが、12月からまだ1ヶ月しか経っていないにも関わらず、14万円もの上昇となっているのです。

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年12月
の安値
2021年1月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
デイトナ
黒文字盤
116500LN
中古 0年
1ヶ月
¥2,649,000 ¥2,790,000 141,000 105.32%

この値動きによって、116500LNのボトム価格は279万円という水準にまで上昇したことになります。

なお、この116500LN黒文字盤、これまでお伝えした最も高い相場が2019年6月の約266万円というボトム価格でした。

それ以降は、下落トレンドによって、長らく2019年6月水準を超えることがなく、「黒文字盤が目立って値動き」という状況だった1ヶ月前の水準でも、2019年6月以上とはなっていなかったのです。

しかし、現在この116500LN黒文字盤のボトム価格は279万円に達しているわけで、ついに2019年6月に観測した、これまでの過去最高値を超えたことになるわけです。

2020年8月頃から「2019年上半期水準を超えた」というモデルが出てきましたが、冒頭でお伝えしたような「現行モデルのステンレス」でそれに該当するものはなかったといえます。

例えば、サブマリーナは2020年9月に派手な上昇となりましたが、生産終了という要素があったわけで「現行モデル」にも該当しません。

ですから、派手に値動きする「現行モデルのステンレス」という観点では、この116500LNが「2019年上半期を超えた」という最初のモデルだといえるでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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