K18モデルの上昇が全体的に目立っている印象がありますが、やや不安定な動き方をする場合もあるといえます。
今回お伝えするのは、2000年デビュー世代のYGデイトナですが、ここのところ不安定な様子があるのです。
実際、今月116528黒文字盤を記事でお伝えした際、そのボトム価格は400万円台という水準だったのですが、現在では300万円台中盤の個体が存在。
このような現象が起こるというのは、目立った上昇トレンド時において、それなりにあることですが、過去の事例を見ると、もう少し時間が経てば安定するようになる場合が多いといえます。
実際、過去の目立った値動き時において、記事を出した日の翌日、翌々日といったタイミングで安価な個体が登場し、相場が読みづらくなったため、記事を削除するということがあったのですが、その後は結果的に安定。記事は消さなくても良かったと思ったことが何度かあるわけです。
そのようなことが起こった傾向が高いのが、ヨットマスター2の116680や、デイトナ116520なのですが、いずれも「動かなかった印象から一気に動いた」というタイミングでこういったことが起こることが多いと感じます。
さて、今回お伝えするのは、そんな116528のダイヤ文字盤バージョンである、116528Gなのですが、この時計もまた、多少の不安定さがあるといえます。
とはいうものの、116528ほどの振れ幅ではなく、「400万円台になったと思ったら、400万円を切った」ぐらいの感覚。つまり、400万円前後という価格帯からは大きく変わらないといえます。
そのため、一時は、116528よりも安価という状態にいた116528Gですが、現在では116528よりも高いといった様子。デイトナのダイヤ文字盤といえば、「高い」という印象がありますが、末尾が「G」世代のモデルは通常文字盤との相場差がそれほど大きくないため、116528の上昇によって、逆転現象が起きることは不思議ではありません。
116506Aのように、現在のデイトナで見られるバケットダイヤ文字盤は、通常文字盤と比べて「かなり高い」という傾向があるわけですが、この116528Gのような「8Pダイヤ」の場合、通常文字盤との相場差はそれほど大きくないのです。
ですから、116528が不安定な今、この116528Gの水準がそれなりに参考になるのではないかと思うわけですが、そうするとこの世代のYGデイトナは400万円前後ぐらいという認識になるといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年7月 の安値 |
2021年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトナ 黒文字盤 116528G |
中古 | 2年 6ヶ月 |
¥2,808,000 | ¥3,960,000 | 1,152,000 | 141.03% |
この116528Gの黒文字盤、前回お伝えしたのが2018年7月であるため、その際の水準を例として比較したわけですが、改めて2018年⇒2021年の動きを見ると、「だいぶ高くなった」と感じます。
もちろん、この変動額の大きな部分は、近頃のK18腕時計の上昇トレンドの時期が占めるといえますが、それでも、「2年半で115万円程の値上がり」というのはインパクトがあると思います。