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現在相場考察

200万円台は大きな一歩、デイトナ116520黒文字盤

2021年2月8日更新
ロレックスのデイトナ116520について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年8月の安値と2021年2月の安値を比較し現在相場を考察。この0年6ヶ月での変動は¥33,000だった。

デイトナ 黒文字盤 116520についての考察(2021年2月)

デイトナ116520がデビューしたのは2000年のことですが、その際、日本では「ロレックスブーム」と呼ばれる事態となっていました。

具体的には、エクスプローラー14270デイトナ16520の新品実勢価格が定価を上回っている状況だったのですが、それ以前の時代において、高級腕時計がこういった事態になることは稀だったため、「インパクトがある現象」といった捉え方をされていたともいえます。

もちろん、そのようなことに対して批判的な意見が目立っていたわけですが、それは「注目度が高いこと」の裏返し。意見としては批判的な人が目立つ一方、欲しいと思ってる人は黙って買っていたわけです。

ただ、116520の登場時の「熱」は、あまりにも激しすぎたため、デビュー後長年に渡って、116520「デビュー時の新品実勢価格が最も高い」となっていました。

そのようなことを打破したのは、2018年9月のことなのですが、結局デビューから18年後になって、ようやく「かつてのプレミアム価格以上になった」ということを達成しています。

けれどもそんな116520は、その後値動きが停滞気味に変化。

黒文字盤は、2018年9月⇒2019年9月の1年間で20万円ほどの上昇となっていたのですが、これは2017年⇒2018年の値動きと比べると半分程度だといえます。

そして、2019年夏からは全体的な下落トレンドが発生し、116520黒文字盤は値下がり。その後回復したものの、長らく100万円台後半付近という価格帯に位置し、200万円台となるような様子がなかったのです。

しかし今、そんな116520に異変が起きているのです。

それはどういったことかというと、黒文字盤、白文字盤ともに116520200万円台となっている点です。

これまで、116520は値動きしたとはいえ、その多くの場合、100万円台という価格帯に留まっていました。

もちろん、時期によって100万円に近いこともあれば、200万円に近いこともあるのですが、いずれにしても100万円台だったわけです。

ですから、現在の200万円台という水準は、116520にとって大きなな1歩といえるでしょう。

本記事で参考とした中古腕時計

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◎ROLEX ロレックス デイトナ Ref116520 M番 コスモグラフ メンズ腕時計 仕上げ済 黒文字番 自動巻き 中古品 S26020

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年8月
の安値
2021年2月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
デイトナ
黒文字盤
116520
中古 0年
6ヶ月
¥1,980,000 ¥2,013,000 33,000 101.67%

なお、この116520、2000年代のデビュー時から100万円台という水準だったのですが、一時「100万円台ではなくなる」ということがありました。

それはリーマンショックの頃なのですが、値下がりした結果、新品実勢価格は90万円台、中古は70万円台程度にまで下落していました。

そういった状況は数年続いていましたが、116520の歴史からすると、100万円台という価格帯だったときのほうが長いといえるでしょう。

というよりも、116520「100万円台」からなかなか変わらなかったわけで、今回のように価格ステージが100万円台⇒200万円台に変わるということ自体が稀であるわけです。

そういった意味では、今回の116520黒文字盤の様子は、変動額自体はあまり大きくないものの、歴史的に重要な値動きだといえると思っています。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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