5年ほど前の段階から、「内容の割に安い」といった感覚だったブランパンのトリロジーエアコマンド。
この、「トリロジーシリーズ」時代のエアコマンドは、2000年前後といった時代に現行だったモデルなのですが、当時の定価はアクアノート5065/1Aと同程度。新品実勢価格でも、ロイヤルオークなど雲上スポーツと同じような価格帯に位置し、ロレックスよりも高い腕時計という感覚がありました。
そして、このエアコマンドには、質感の高いケース、フレデリックピゲベースのフライバッククロノグラフなど、値段に負けない要素が満載。他の同世代雲上スポーツよりも贅沢といってよいぐらいの内容でした。
しかしながら、そんなエアコマンドはここ5年ぐらいの間において50万円台という価格帯に位置していました。
かつて同じような相場だった雲上スポーツが軒並み値上がりする中、このエアコマンドはなかなか値動きしなかったのです。
そんなエアコマンドでしたが、2019年12月になって、ようやく値動きしたという状況になっていました。
2015年頃から長らく50万円台から動かないといった印象のエアコマンドは、その時点で60万円台になったのです。
ですから、2019年12月時点の値動きは、「かなりなニュース」といった感覚があり、やっと動いたということに驚きました。
しかしそれから約1年が経過した今、このエアコマンドは再び値動きしているのです。
では、現在このエアコマンドはどのような様子となっているかというと、約72万円というボトム価格。ついに70万円台という水準にまで上昇している様子です。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年12月 の安値 |
2021年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ブランパン
トリロジー エアコマンド 2285F-1130-71 |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥618,000 | ¥726,000 | 108,000 | 117.48% |
5年近くに渡って値動きしなかった様子を見せていたこのエアコマンドですが、2019年12月に60万円台となってから1年2ヶ月という期間で、60万円台⇒70万円台となったことに驚きます。
50万円台⇒60万円台となるまでが長かったため、60万円台⇒70万円台というように価格ステージが変わるまでには、もう少し時間がかかるだろうと思いきや、意外にも早い段階で70万円台となったわけです。
なお、今回の値動きによってこのエアコマンドは、やっと雲上らしい価格帯に近づいたと感じます。
とはいうものの、同世代のアクアノートと比べてしまうと、その相場差は依然として数百万円単位。
値上がりしたものの、「内容が良いのに、お得感のあるモデル」という印象は、今でも変わらないといえるでしょう。