現行世代のノーチラスは、2020年4月の緊急事態宣言から、長らく目立った値動きをしていませんでした。
そういった様子は、2021年になってからも同様。現行世代アクアノートが値動きしていた横で、ノーチラスはそこまで動いていなかったわけです。
それが、2月になると現行世代のノーチラスが急激に上昇。青文字盤は600万円台⇒800万円台となった後、売出し数が0。白文字盤は、現在約987万円という様子になっています。
このような値動きは、まさに「眠っていた巨人が目覚めた」といったようで、実にノーチラスらしい凄まじさを見せつけられたと感じます。
さて、現在までにこういった動きとなったのは、主に現行世代の3針であるわけですが、その他はどうなっているのかというと、コンプリケーションの5712/1Aが目立った値動きをしている様子があります。
現在、5712/1A-001は、945万円という水準なのですが、これは2020年7月と比較して約147万円の上昇という動きです。
なお、これまでに確認できた5712/1A-001の最高水準についてですが、2019年7月の925万円となります。
現在のボトム価格は、先のように945万円ですから、この5712/1Aも最高値更新といった状況。5712/1A-001も「2019年上半期水準を超えた」ということになるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年7月 の安値 |
2021年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ノーチラス 5712/1A-001 |
中古 | 0年 7ヶ月 |
¥7,975,000 | ¥9,450,000 | 1,475,000 | 118.50% |
現行ノーチラスの値動きについて興味深いのは、最初に5711/1Aが動き、次に5712/1Aが動くという点です。
これは、2017年時点でも同様だったのですが、5711/1Aが激しい上昇となった結果、3針がコンプリケーションを上回る相場という現象が起きていたのです。
そういったことは、まさに現在でも同様。5711/1A-011が約987万円なのに対し、この5712/1A-001は945万円ですから、3針よりもコンプリケーションのほうが安いのです。
なお、他の現行世代ノーチラスとして、年次カレンダーやクロノグラフがありますが、それらは今のところ目立った値動きとはなっていない様子です。
今後他のコンプリケーションなどが動くかは分かりませんが、5712/1Aが値動きした時点で、他が動いていないということは、以前の例と同じだといえます。
ちなみに2019年以降は、5711/1Aよりも、この5712/1Aのほうが高いといった傾向だったといえるため、コンプリケーションが3針よりも安くなるというのは、少なくとも2年ぶりだと思われます。