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現在相場考察

数年に一度の登場頻度、カラトラバ5000R-001

2021年2月17日更新
パテックフィリップのカラトラバ5000R-001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年1月の安値と2021年2月の安値を比較し現在相場を考察。この3年1ヶ月での変動は¥181,000だった。

カラトラバ 5000Rについての考察(2021年2月)

90年代から2000年代中盤といった時代に現行だった世代のカラトラバ5000

バリーエーションとしては、WG、YG、RGがありますが、最初に出たのがWGで、YGとRGはそれと入れ替わるように登場した模様です。

中古として、最もよく見かけるのはYGなのですが、そのYGを例としても「黒文字盤」という要素が存在。

5000系は、何かと他のカラトラバとは一線を画す存在で、目立つカラトラバだといえるでしょう。

さて、今回そんな5000のRGモデルが久々に出現したのですが、これを見かけるのは3年ぶりといっても過言ではありません。

この5000R-001は、2017年頃までかろうじて出てきた傾向がありましたが、それでも、年に1度や2度といった登場頻度でした。それが、なぜか2018年頃から全く見かけることがなくなってしまったのです。

この5000R-001の特徴としては、ピンク文字盤が採用されているという点なのですが、これもまたカラトラバとしてはレア要素だといえます。

『ローズゴールドにピンク文字盤』という組み合わせは、この時代のトレンドといった感覚があり、実際、パテックフィリップでは5055R-001ヴァシュロンコンスタンタンではサルタレーロなどに、「RG+ピンク文字盤」が採用。他のK18素材では白文字盤といった文字盤色だったのに、RGだけはピンク文字盤という構成だったのです。

2000年前後といった時代、RGという素材はまだ珍しかったため、変わり種感覚として「ピンク文字盤」といった冒険ができたのかもしれません。

この色合は、2000年当時において「新しさ」を感じられる印象でしたが、それから20年が経過した今の感覚でも魅力的だといえます。

腕時計においてRGという素材は、2000年代中盤頃から特に珍しいといった存在ではなくなり、YGと同じぐらいオーソドックスなK18として定着。今でも、ロレックスデイトナやデイデイトに「RG+ピンク文字盤」があるものの、雲上系ではこの組み合わせが減った印象です。

そのような要素から、この5000Rという存在は、レアで魅力的に感じるわけですが、それに加えて、「なかなか登場しない」という入手困難さがその良さを引き立てていると思います。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年1月
の安値
2021年2月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
カラトラバ
5000R
中古 3年
1ヶ月
¥1,399,000 ¥1,580,000 181,000 112.94%

この5000R-001、前回お伝えしたのが約3年前の2018年1月なのですが、その際の水準は約139万円でした。

当時は、YGの5000G-001このような水準だったため、RGとYGはほぼ同じといったところだったのですが、今ではRGのほうが10万円以上高いといった状態になっています。

そして、2018年1月⇒2021年2月現在までの値動きは、約18万円の上昇という変動になったわけですが、その結果、この5000R-001150万円台に到達。

この150万円台という価格帯は、この世代のカラトラバとしては「平均以上」といった感覚だといえます。

とはいうものの、同じ世代で最も高いといえる、5107R-001と比べると“80万円も安い”わけですから、数年に一度しか登場しないレアモデルということを考慮すると、現在水準はお得感があるといえるでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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