2018年から目立った値動きをするようになったロイヤルオークですが、これまで主にそういった変動を見せていたのは、15400STなど新しめの世代だったといえます。
15400STは、2012年にデビューしてから15500が登場する2019年まで現行だったモデルですが、世代的には6桁ロレックスと同等です。
しかし、2020年からは、この14790など、2000年前後といった時代に現行だった世代も目立って上昇。これらは、ロレックスで例えるならば5桁世代といったところですが、2020年からは「ガバっと」高くなったという印象があるのです。
そして、そのような勢いは今でも続いている様子。
この白文字盤の14790ST.OO.0789ST.10は、2020年8月時点で160万円台になったことに驚きましたが、それから半年後の今にかけてさらなる上昇という状況となっています。
現在、この14790ST.OO.0789ST.10は、なんと約246万円という水準にまで達しているのですが、これは、2020年8月水準と比べて約79万円の上昇という値動きであるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年8月 の安値 |
2021年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オーデマピゲ
ロイヤルオーク 14790ST.OO.0789ST.10 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥1,674,750 | ¥2,469,000 | 794,250 | 147.42% |
ロイヤルオークという存在は、元祖雲上スポーツモデルでありますが、これまで「値動きの派手さ」という観点ではノーチラスに及ばないという印象がありました。
特に、14790のような世代は、あまり派手に値動きする傾向がなく、1年という期間での値動きが10万円以下ということは珍しくありませんでした。
ノーチラスと比べてロイヤルオークは、ラインナップ数がかなり多いという傾向があるため、どうしても、現行など新しい世代への関心が高まるという傾向があったのでしょう。その結果、2000年頃に現行だったモデルの「キャラクター」が分かりづらかったのだと思います。
しかし、今となってはロイヤルオークの3針モデルへの注目度は以前よりも増しているため、「14790」という知名度は上がっているのだと思います。
そして、これら世代への関心が以前よりも高まった結果、36mmと33mmの相場差が開くという現象が生じています。
これまでも、36mmの14790と33mmの15000との相場差はあったものの、その差は20万円、30万円といった感覚でした。
それが今となっては、100万円といった規模の差が生じているわけですが、このような現象はアクアノートの5065と5066との関係に近いと感じます。
以前はアクアノートも、5065と5066との相場差がそこまで目立ちませんでしたが、2019年頃からは5065のほうが5066よりも100万円以上高いという状況に変化しています。
ただ、ロイヤルオークの場合は、アクアノートとは異なり33mmの15000もしっかり値動きしているという側面があります。
アクアノートの5066は、5065が値上がりしてから1年以上もの間、目立った値動きをしなかったという経緯がありますが、ロイヤルオークの15000STは、14790との相場差は開いたものの、それなりに値動きしているのです。
いずれにしても、今のロイヤルオークの様子を見ると、値動きが活発化していると同時に、やっと元祖雲上スポーツらしい値動きになったと感じます。
ちなみに、青文字盤に関しては、2020年9月の段階で260万円台という水準に達していましたが、その時点では青文字盤は抜きん出て高いといった価格帯。この白文字盤などはそれよりも安かったのです。
それが今となっては、白文字盤も青文字盤に迫るまでの水準に上昇。その結果14790は、もはや250万円程度でないと購入できないという状況に変化しています。