90年代ごろまで「ロレックス」というイメージ像は、コンビのデイトジャストだったといえますが、まさにその時代の「ザ・ロレックス」といえるのが16233のシャンパン文字盤だといえます。
これはルイヴィトンでいうモノグラムのような存在で、「ロレックスといえばこの時計」といっても過言でないほど、デイトジャスト16233はロレックスの一番人気的なキャラクターだったといえるでしょう。
ただ、そういったイメージは、90年代後半になると変化。その頃から、スポーツモデルへの関心が高まったわけですが、結局それからというもの、ロレックスの人気モデルの座はスポーツ系へと移行し、この16233は「懐かしい存在」といった印象になっているかのように思います。
90年代頃まで人気だったということが影響し、このデイトジャスト16233の中古流通量は多め。そして、人気モデルがスポーツ系になったため、中古相場は相対的に安いといえる状態だというのが、この何年かの印象だといえます。
実際、2019年頃までにおいて、この16233シャンパン文字盤は、長らく30万円台後半といった水準に位置。コンビモデルという観点では安価かつ、あまり目立って値動きしないという傾向があったわけです。
それが2019年10月になると、この16233はなんと40万円台になるという変化を達成。数が多く、あまり注目度が高くないというこの16233の価格ステージが30万円台⇒40万円台となるのは、かなりな大ニュースだったといえます。
しかし、そんあデイトジャストの「大ニュース」はそれで終わりではなかったようです。
40万円台になってから、1年5ヶ月が経過した今、再び16233シャンパン文字盤は価格ステージが変わっている様子。
現在水準は、なんと約51万円にまで上昇しており、40万円台⇒50万円台という変化になっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年10月 の安値 |
2021年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトジャスト シャンパン文字盤 16233 |
中古 | 1年 4ヶ月 |
¥428,000 | ¥512,600 | 84,600 | 119.77% |
この16233シャンパン文字盤という存在は、先のように、“数が多く、スポーツモデルほどの需要がない”というハンディがあるわけですから、今回50万円台になったということは、まさに大ニュースだと思います。
オメガのムーンウォッチ、3570.50も値動きの難易度が高いという要素があるわけですが、この16233はそれ以上に値動き難易度が高いとも感じられます。
しかし、そんな16233シャンパン文字盤は、そういった要素を持ちながらも、この1年5ヶ月という期間で、40万円台⇒50万円台となっているわけですから、底力を発揮したというような感覚になります。
まして、2019年10月頃までは長らく30万円台といった水準が続いていたわけですから、それと比べると、現在の50万円台という水準は「とてもびっくり」という表現になると思います。
なお、この16233シャンパン文字盤、数が多いため、ボトム価格にはBランク等の個体が出るといった傾向があるのですが、現在では、そういった個体でも50万円前後となっている様子です。