パテックフィリップといえば、このところノーチラスの凄まじい上昇が目立っています。
つい数ヶ月前まで、ノーチラス5711/1Aは、2020年5月に下落してから長らく回復していないという状況だったのですが、今では過去最高値を大幅更新といった様子。
特に凄いのが5711/1A-010で、これまで確認できた過去最高値は2019年の850万円台だったですが、現在ではなんと1400万円台というボトム価格に到達しているのです。
ですから、ノーチラスは長い沈黙を経た後、随分凄い上昇という様子を見せたわけです。
このように、現在目立った値動きをしているのは、現行世代の3針ノーチラスですが、このモデルと同じようなタイミングで動くアクアノートがあります。
それこそが、この5164A-001なのですが、現在どうなっているかというと、やはり上昇傾向といった様子となっています。
この5164A-001を前回お伝えしたのは、昨年11月のことですが、その際は約604万円という水準でした。
それが今では790万円となっているわけですから、この4ヶ月という短期間の間に180万円以上もの値上がりとなったわけです。
そして、この値動きをもって、見事にこのアクアノートも「過去最高値更新」といった様子となっています。
この5164A-001において、これまで確認できたピーク水準は、2019年7月における756万円でした。
現在ボトム価格は、790万円に達しているため、この5164A-001もノーチラスに続いて、2019年上半期水準を超えたということになります。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年11月 の安値 |
2021年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
アクアノート 5164A-001 |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥6,047,800 | ¥7,900,000 | 1,852,200 | 130.63% |
ここ5年ほどの高級腕時計の値動きをざっと振り返ると、『2016年夏に下落トレンドが発生した後、2017年からは目立った上昇傾向となり、2019年上半期まで継続。2019年夏頃からは、約1年間断続的な下落トレンドが発生し、2020年夏頃から回復。その頃から2019年上半期水準超えというモデルが増えた。』ということになります。
最初に2019年上半期超えとなったのは、“2019年頃まであまり目立って値動きしていなかったモデル”という傾向がありましたが、2021年になると116500LNなど人気現行モデルといったキャラクターも2019年上半期超えといった様子を見せるようになっています。
下落トレンド以降において、「2019年上半期超え」となったモデルが出現したのが2020年8月というタイミングだったため、この5164A-001のように2021年3月になって、「2019年上半期超え」となったモデルは、「遅い」といった感覚があるかもしれませんが、人気モデルの値動きを参考とするならば、「早い」と感じます。
むしろ、今回のような上昇タイミングは、2017年と同じように感じるわけで、「現行デイトナ⇒ノーチラス5711⇒アクアノート5064」という流れが共通しているといえます。
そういった意味では、次に値動きするモデルがどれなのかは、2017年の値動きを参考にすると推測できるのではないか、と思うところですが、本当にそうなるかは数ヶ月先になってから答え合わせができると思います。