2005年に登場したYGのGMTマスター2から、スポーツモデルには、「セラミックベゼル」が搭載され始めましたが、それが6桁世代の象徴的アイテムといった感覚となっています。
そのため、通称「スポーツモデル」といわれるプロフェッショナル系ロレックスは、セラミックベゼルのモデルとそうでないモデルとでは、その中古相場が大きく異なるわけで、特にこの2年ぐらいにおいてはそういった傾向が目立っていたといえます。
セラミックベゼルを有するモデルの中で、これまで最も安価とされていたのがサブマリーナノンデイトの114060ですが、2020年7月にはボトム価格が100万円以上となっています。
それ以降というもの、6桁スポーツモデルは、セラミックベゼルが100万円以上、セラミックでないモデルは100万円以下で購入可能といった状態となっていたわけで、「非セラミックは安価」といった感覚があったといえます。
非セラミックベゼルのスポーツモデルはどれかというと、エアキング116900、エクスプローラー214270、ミルガウス116400と116400GV、エクスプローラー2の216570なのですが、いずれも「6桁スポーツとしては安価」といったイメージがあるでしょう。
とはいうものの、これらも近頃は上昇傾向となっており、いずれも10万円単位で価格ステージが変わるといった変化があるように感じます。
しかしながら、そうはいってもやはり非セラミックの中古水準は100万円には遠いわけで、116400GVのZブルーを例外とすると、「高くても80万円台」といったところだったといえます。
実際、エクスプローラー2の216570も2020年9月の段階で、約87万円という水準だったわけですが、その際の値動きは、1年ぐらい派手に動いていないといえた感覚。確認できた過去最高値は、2019年8月の約94万円というボトム価格だったわけですが、「派手に下落しない反面、目立った上昇もない」といったのが2020年9月の印象でした。
そのため、216570は、なんとなく話題に乏しいといった感覚もあったわけですが、ここにきて大きなニュースがある様子となっているのです。
それこそが、「目立った上昇」ということなのですが、どうなっているかというと、現在水準はなんと100万円以上に到達している様子があるのです。
冒頭でお伝えしたように、これまで「非セラミックベゼルは安い」といったイメージがありましたが、現在の216570を見ると、それは正しくないといえるでしょう。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年9月 の安値 |
2021年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
エクスプローラー2 白文字盤 216570 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥877,800 | ¥1,076,350 | 198,550 | 122.62% |
この216570白文字盤は、2020年9月から2021年3月現在までの半年間で約19万円の上昇となったわけですが、その結果、2019年9月に確認したピーク水準を超えたということになります。
216570の中古ボトム価格が100万円以上となったのは初めてのことといえるわけですが、興味深いのは、この価格帯になったことによって、「高い」という印象だったセラミックベゼルとの相場差がかなり縮まったことです。
GMTマスター2の116710LNやサブマリーナの116610LNといえば、生産終了ということをきっかけとして随分高くなった印象がありますが、そうはいっても現在水準は120万円前後といったところ。
それに対して、この216570白文字盤は約107万円ですから、だいぶ迫っているといえるわけです。