腕時計投資新聞

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腕時計百科事典

個人売買と店に売る場合の違い

2016年8月2日更新

 さて、投資用に買った腕時計がいざ値上がりして、その時計を売却する時が来たとき、おおまかに2つの売却先があります。一つは個人、もう一つはお店です。

 個人に売るということは、自分が持っている時計を欲しい人に直接販売するということで、お店のマージンがない分高く売却できるはずです。取引は『売りたい人』と『買いたい人』の両方が存在してこそ成り立ちます。その両者の間を取り持つのがメディアです。かつてそのメディアは〝お店〞しかありませんでしたが、インターネットサービス−特にヤフオク−の登場により、お店を介在させることなく『売りたい人』と『買いたい人』を直接つなげる仕組みができ上がったのです。

 しかしながら、この仕組み自体が99年にでき上がってから今日まで15年以上の間、その実態は『お店⇒消費者』という構造です。実は、腕時計の中古流通では『個人⇒個人』という売買は少数派なのです。確かに、いきなりヤフオクで『あなたの時計を40万円で売りましょう』と言われても、頭のなかが「?」マークだらけになってしまいます。この章では、初心者でも簡単に始められるヤフオクの活用術を私が持っている全ての知識を総動員してお伝えしますのでどうぞご安心ください。

 また、必ずしも個人売買の方が高く売れるとは限りません。腕時計の種類によってお店の買取金額のほうが高い場合もありますし、実力があるお店の場合かなり高額の買取金額を提示してくれることもあるのです。時計を売却するときに重要なのは、売り先の全体像をきちんと把握しているかどうか、ということなのです。

 個人売買とお店に売るといった場合、そのどちらにも金銭的、時間的なメリットデメリットや様々なリスクが存在します。例えば個人売買の場合、お店に売るより高く処分できる可能性が高い反面、すぐに売却が完了するとは限りません。一方お店に売る場合は、自分が所有している時計をお店が在庫として買い取ってくれるため、その場で売却が完了するというメリットがあるのです。

 このように、それぞれのメリットデメリットを把握しバランスよく利用するためには、〝個人売買=ヤフオク、ヤフオク代行〞〝お店に売る=質屋・時計店の買取サービス、ネット買取サービス、一括査定等〞のテクニックを把握するとたいへん強いのです。

腕時計投資のすすめ

172-173ページより抜粋
この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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