ターノグラフという存在は、何かと特殊要素が多く採用されているわけですが、中でもコンビモデルは「他のロレックスには無い仕様」が採用されているといえます。
それこそが「ピンクゴールド&ステンレスのコンビ」という仕様なのですが、実はこれ、ターノグラフ以外では採用事例がないといえる組み合わせ。ロレックスがピンクゴールドを積極的に採用するようになったのが2000年に登場したデイデイトからなのですが、PGをコンビにも採用したのは、このターノグラフからなのです。
しかし、このターノグラフが登場した翌年に、ロレックスは「エバーローズゴールド」を発表。ピンクゴールドはエバーローズゴールドへと置き換えられたため、PGxSSコンビはこのターノグラフしかないというわけであります。
そのようなことから、ただでさえ異色要素が多く採用されているターノグラフの中でも、この116261は、さらに際立っているといえるわけです。
そういったことから、116261の値動きはそれなりに派手なのではないかと思うところであります。実際、日本限定のレアモデルはそれなりに変動するわけですから、「PGxSS」というレア要素を持つ、やはり116261も動いているのではないかという印象になります。
では、実際のところ、どうなっているのでしょう。
その答えは、なんと2019年6月水準よりも、現在水準が値下がりしているという状況。
現在、多くのモデルが2019年上半期と同等、もしくは値上がりという様子となっている中、この116261が値下がりしているのは意外です。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年6月 の安値 |
2021年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ターノグラフ 白文字盤 ジュビリーブレスレット 116261 |
中古 | 1年 9ヶ月 |
¥940,000 | ¥877,800 | -62,200 | 93.38% |
現在、2019年水準と比べて値下がりしているというロレックスを見つけるのはかなり難しく、筆者が探した限りではそういった存在は見つかりませんでした。
また、近頃、16233のように、これまであまり動かなかった傾向があったデイトジャストまでもが値動きしているわけですから、116261の値動きは「異例」という印象になります。
まして、最近といえばK18モデルの上昇といったトレンドもあるわけで、そのような状況下において、逆に値下がりするという動きは珍しいという他ありません。
このような異例さは、まさに116261というモデルの特殊さからすると、むしろ「らしい」という感覚にすらなってしまうのですが、3年ぐらい前のミルガウス116400GV黒文字盤のような「異色さ」を感じます。