シーマスターには無数の種類があり、文字盤バリエーションもそれなりに豊富という印象があります。
しかし、プロフェッショナルとなると、その文字盤色は「青」という印象が強いわけで、実際青以外の文字盤色はあまり見かけません。
そして、特に「白文字盤」プロフェッショナルに対して、レア感を強く感じるわけですが、実際、白文字盤のシーマスタープロフェッショナルは「数えるぐらいしかない」といっても過言ではありません。
筆者としても、すぐに思い浮かぶのはGMTの2538.20ぐらいであるわけですが、あの世代ぐらいにしかなかったような気がします。
シーマスタープロフェッショナルのデビューは1993年ですが、2000年頃に新しいプロフェッショナルとして登場したのが、GMTや2265.80など、3連ブレスレットのモデルでした。
ちなみに、その頃、従来からある5連ブレスレットのモデルは、そのうち3連に統合されるのかと思ったのですが、5連のほうがモデルチェンジされ、現在まで続いているということになっています。
ですから、シーマスタープロフェッショナルに対するイメージは、やはり5連が強いということになるわけですが、そうなると「白文字盤の5連」があるのか無いのかが気になります。
では実際のところどうかというと、実は5連モデルのプロフェッショナルにも「白文字盤」が存在するのです。
それこそが、このクロノグラフの2598.20なのですが、見事に白文字盤が採用されており、文字盤上にはしっかり波模様も存在。白文字盤のプロフェッショナルという意外性だけでなく、この白文字盤のスッキリとした印象がなんとも良く、魅力的な1本だと感じます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年5月 の安値 |
2021年3月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オメガ
シーマスター クロノグラフ 2598.20 |
中古 | 9年 10ヶ月 |
¥158,000 | ¥224,400 | 66,400 | 142.03% |
この2598.20は2000年前後に現行だった世代だと思われますが、この時代の5連モデルに白文字盤があったのは意外だといえます。
ちなみに、このクロノグラフには、青ベゼルや、チタンモデルなどいくつかのバリエーションがありますが、その多くが青文字盤でした。
ちなみに、2001年の新品実勢価格は、ステンレスが約20万円、チタンが約29万円。当時のムーンウォッチ、3570.50が約17万円だったわけですから、いずれもスピードマスターよりも高い水準だったわけです。
実際、これらシーマスターは、300m防水という性能を備えたクロノグラフであるわけですから、ムーンウォッチよりも高いという2001年頃の価格序列は違和感がなかったといえます。
けれども、今となってはムーンウォッチの中古相場が30万円以上である一方、これらシーマスターのクロノグラフはいずれも20万円台前半といったところ。かつて抜きん出て高かったチタンとステンレスの価格差もあまり大きくない様子です。
そして、このレアな白文字盤についても、他の同世代シーマスタークロノグラフと同じような水準であるわけで、「白文字盤」としてのレア要素は特に評価されていないといえます。