数年前の段階では「値動きしない」という傾向があったミルガウス116400ですが、気づけば「それなりに値動きする」という様子になっているわけで、年々価格ステージが変化しているといえる状況でもあります。
また、ここのところミルガウスには、「価格ステージの変化」の他にも興味深い値動きがあるわけですが、それこそが文字盤色による価格序列の変化であります。
従来、6桁世代のミルガウスの価格序列は、『常に固定』といった傾向があったわけですが、ここ1年ぐらいの間には、「白文字盤、黒文字盤、GVの黒文字盤」の序列が時期によって違うという傾向があるのです。
最初に異変を感じたのが、ちょうど1年前の白文字盤の様子だったわけですが、この時点で「白文字盤がミルガウス全体のボトム価格でなくなる」ということになっていました。
白文字盤は2007年のデビューから長期間にわたって、最も安価なミルガウスというポジションだったわけですが、それが変わったというのは大きな出来事だったといえます。
しかしその後、黒文字盤が再上昇したり、GVの黒文字盤が高くなったりなどした結果、この1年における6桁ミルガウスの価格序列は、目まぐるしく変化していたということになるわけです。
そして、今回もまたそのような序列変化があるわけですが、どうなったかというと、白文字盤が久々に値動きした結果、再び黒文字盤水準を上回ったということであります。
現在、116400白文字盤は約86万円というボトム価格なのですが、これは1年前の水準と比べて約9万円の上昇であります。
1年前の77万円という水準も、その時点では「ずいぶん高くなった」と感じられましたが、現時点では80万円台中盤から後半ともいえる水準となっていることに驚きます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年3月 の安値 |
2021年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ミルガウス 白文字盤 116400 |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥770,000 | ¥863,940 | 93,940 | 112.20% |
この116400白文字盤は、2017年春頃の時点では40万円台後半といった価格帯で狙うことができたわけで、アベノミクス以前の相場と大きく変わっていない「珍しいロレックス」という側面がありました。
しかし、今やこの白文字盤は約86万円というボトム価格に達しているわけですから、2017年水準とは随分異なる価格帯に変化したといえます。
ミルガウスは他のスポーツモデルと比べて、あまり値動きしない印象がありますが、この4年に関してはじわじわと値上がりした結果、それなりに上昇した様子だったといえます。
ただ、こういった値動きは、2017年頃までにみられた「ミルガウス特有の“変な相場”」から、「普通の値動き」に変わってしまったともいえます。
以前の記事でもお伝えしたように、ミルガウスの値動きには、なにかと「伝説」があるわけですが、「じわじわと上昇」というこのところの値動きは、それとは遠いといえます。
ですから、現在の116400、116400GV(黒)の値動きは、「値上がりして優秀」といえる側面がある反面、「ミルガウスらしくない」とも感じられてしまうわけです。