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現在相場考察

2017年水準とは随分異なる価格帯、ミルガウス白文字盤116400

2021年4月4日更新
ロレックスのミルガウス116400について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年3月の安値と2021年4月の安値を比較し現在相場を考察。この1年1ヶ月での変動は¥93,940だった。

ミルガウス 白文字盤 116400についての考察(2021年4月)

数年前の段階では「値動きしない」という傾向があったミルガウス116400ですが、気づけば「それなりに値動きする」という様子になっているわけで、年々価格ステージが変化しているといえる状況でもあります。

また、ここのところミルガウスには、「価格ステージの変化」の他にも興味深い値動きがあるわけですが、それこそが文字盤色による価格序列の変化であります。

従来、6桁世代のミルガウスの価格序列は、『常に固定』といった傾向があったわけですが、ここ1年ぐらいの間には、「白文字盤、黒文字盤、GVの黒文字盤」の序列が時期によって違うという傾向があるのです。

最初に異変を感じたのが、ちょうど1年前の白文字盤の様子だったわけですが、この時点で「白文字盤がミルガウス全体のボトム価格でなくなる」ということになっていました。

白文字盤は2007年のデビューから長期間にわたって、最も安価なミルガウスというポジションだったわけですが、それが変わったというのは大きな出来事だったといえます。

しかしその後、黒文字盤が再上昇したり、GVの黒文字盤が高くなったりなどした結果、この1年における6桁ミルガウスの価格序列は、目まぐるしく変化していたということになるわけです。

そして、今回もまたそのような序列変化があるわけですが、どうなったかというと、白文字盤が久々に値動きした結果、再び黒文字盤水準を上回ったということであります。

現在、116400白文字盤は約86万円というボトム価格なのですが、これは1年前の水準と比べて約9万円の上昇であります。

1年前の77万円という水準も、その時点では「ずいぶん高くなった」と感じられましたが、現時点では80万円台中盤から後半ともいえる水準となっていることに驚きます。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年3月
の安値
2021年4月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
ミルガウス
白文字盤
116400
中古 1年
1ヶ月
¥770,000 ¥863,940 93,940 112.20%

この116400白文字盤は、2017年春頃の時点では40万円台後半といった価格帯で狙うことができたわけで、アベノミクス以前の相場と大きく変わっていない「珍しいロレックスという側面がありました。

しかし、今やこの白文字盤は約86万円というボトム価格に達しているわけですから、2017年水準とは随分異なる価格帯に変化したといえます。

ミルガウスは他のスポーツモデルと比べて、あまり値動きしない印象がありますが、この4年に関してはじわじわと値上がりした結果、それなりに上昇した様子だったといえます。

ただ、こういった値動きは、2017年頃までにみられた「ミルガウス特有の“変な相場”」から、「普通の値動き」に変わってしまったともいえます。

以前の記事でもお伝えしたように、ミルガウスの値動きには、なにかと「伝説」があるわけですが、「じわじわと上昇」というこのところの値動きは、それとは遠いといえます。

ですから、現在の116400116400GV(黒)の値動きは、「値上がりして優秀」といえる側面がある反面、「ミルガウスらしくない」とも感じられてしまうわけです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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