今年2021年の2月から、目立って相場が変化しているデイトナの116520ですが、2月以降、数週間単位で相場が変わっている印象があります。
これまで、116520はSSデイトナとしては、そこまで大きく動かないという感覚があり、その値動きは16520の影に隠れてしまうという印象。また、2018年⇒2020年での変化が「11万円程度の上昇」(白文字盤)に留まっていたということもあったわけで、特にこの2年ぐらいは動かないという傾向があったわけです。
こういった経緯があった116520ですが、2021年2月に「初の200万円台」となって以降、派手に動くようになったわけです。
突如、116520がこのような動きとなったのは謎でありますが、これまで見た116520としては、今が最も派手に動いているということは確かだといえます。
さて、そんな116520ですが、現在水準はどうなっているかというと、黒文字盤は約223万円というボトム価格に達しています。
「200万円台になった」ということに驚いた2月水準は約201万円だったわけですから、それと比較して現在水準は約22万円高ということになります。
つまり、この116520黒文字盤は『2ヶ月で20万円以上の動き』となっているわけですが、これは2017年の16520に似た動きだと感じます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年2月 の安値 |
2021年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ 黒文字盤 116520 |
中古 | 0年 2ヶ月 |
¥2,013,000 | ¥2,237,000 | 224,000 | 111.13% |
デイトナといえば、何かと値動きするというイメージがあるように思いますが、これまで116520はそのような印象が最も弱いSSモデルだったといえます。
そのように感じられる大きな理由こそ、116500LNが登場した際、生産終了が発覚し、値上がりしても不思議でなかった116520が、特に目立って上昇することがなかったからだと思います。
GMTマスター2やサブマリーナなど、最近モデルチェンジした人気モデルは記憶に新しいですが、それらは、生産終了となった旧モデルが上昇するという現象が起きているわけです。
むしろ、2019年のGMTマスター2以降は、生産終了発覚前に相場が上昇するという現象が見られるわけで、「生産終了となったスポーツモデルの上昇」は当たり前といった感覚があるでしょう。
また、この116520が生産終了となった2016年より前の段階でも、生産終了となったロレックスが上昇するという現象は当たり前という感覚があったといえます。
そういった意味では、SSデイトナという人気モデルでありながらも、生産終了発覚時に目立った上昇とならなかった116520は、かなりな例外的存在だと思います。
生産終了発覚後に特に上昇しなかったというスポーツモデルもありましたが、それらはムーブメントの変更が主といった内容で、新旧の見た目が変わらないという特徴があります。
それに対して116520は、116500LNと見た目が異なるわけですから、やはり「例外」だといえます。
このような経緯がある116520が、生産終了から5年もの月日が経過した2021年に急激に上昇しているというのは、興味深い値動きだと感じます。