2018年に電撃デビューしてから、今年で早くも3年の月日が経過した126710BLROですが、このタイミングで3連ブレスレットモデルが登場するという事態になっています。
GMTマスターシリーズといえば「青赤ベゼル」が象徴的だといえるわけですが、2007年に5桁が生産終了した時から、長らく「青赤」はラインナップから消えていました。
腕時計ファンとしては、6桁世代の青赤の復活を長らく待ち望んでいたわけですが、それが登場したのは生産終了から7年後の2014年になってから。その際デビューしたのが116719BLROだったわけですが、WGの上級モデルという内容でした。
ですから、ファンとしては手が届きやすい「SSの青赤」を待ち望んでいたといえます。
そして、その2014年から4年後の2018年、ようやく「SSの青赤」が復活。実に、5桁生産終了から11年後というタイミングですが、それと同時にジュビリーブレスレットも復活したわけです。
ジュビリーのGMTマスター2は、現行当時、スポーツモデルらしくないということであまり人気がありませんでしたが、生産終了後には、その意外性から人気が上昇。また、近年のノーチラス人気といった“珍味的見た目の高評価”という文脈からすると、ジュビリーのGMTマスター2はとても良いということになるわけです。
ですから、2018年にこの126710BLROが出た際は、「SS青赤の復活」ということに加え、ジュビリーという意外性があったため、とても衝撃が大きかったといえるでしょう。
そのため、デビュー後における126710BLROの新品実勢価格は、WGもびっくりな高水準という状態。デビューした2018年11月の新品実勢価格(安い順3社平均値)は約197万円だったわけです。
ただその後、この126710BLROの水準はあまり変わることがなく、値動きしたとしても、だいたい200万円前後といった感覚だったといえます。
これまでに最も安かったのが、2019年夏⇒2020年夏の断続的な下落トレンドの時期ですが、初の緊急事態宣言が発令された2020年4月には、約164万円にまで下落していました。
そして、2020年7月には198万円にまで回復したものの、その後は同じような水準が続いていたといえます。
そんな126710BLROですが、今回の新作発表で3連ブレスレットモデルが登場したというニュースが影響してか、現在それなりに上昇している様子となっているのです。
現在ボトム価格は、213万円という状況になっているのですが、これはこれまでお伝えした水準としては過去最高値であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年7月 の安値 |
2021年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
GMTマスター2 ジュビリーブレスレット 126710BLRO |
中古 | 0年 9ヶ月 |
¥1,980,000 | ¥2,130,000 | 150,000 | 107.58% |
近頃、新作発表の際に生産終了が発覚した旧モデルが値上がりするという現象は珍しくありませんが、この126710BLROのように継続されているモデルが上昇するというのは珍しいといえます。
まして、今回の新作は、同じ型番のブレスレットのバージョン違いモデルであるわけです。
そうであるにも関わらず、このジュビリーの126710BLROが上昇したというのは、やはり「SS青赤3連」という今回の新作がかなりなインパクトがあったということなのだと思います。
実際、筆者もこの組み合わせを2007年からずっと待っていたわけですが、もはや待ちくたびれて、待っていることを忘れたぐらいのこのタイミングで出てきたということに驚いています。
ですから、3連ブレスレットの126710BLROという存在は、内容的には『ブレスレットのバージョン違い』という小さな差といえるかもしれませんが、インパクトとしてはかなり大きいといえるかと思います。