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現在相場考察

約130万円という状況、エクスプローラー2黒文字盤216570

2021年4月13日更新
ロレックスのエクスプローラー2216570について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年10月の安値と2021年4月の安値を比較し現在相場を考察。この6ヶ月での変動は34万7601円の値上がりだった。

エクスプローラー2 黒文字盤 216570についての考察(2021年4月)

2011年に、6桁世代のエクスプローラー2としてデビューした216570ですが、ここ数年の中古相場はどういった印象だったかというと、「あまり高くない」という感覚でした。

というのも、最近のスポーツ系における人気要素が「セラミックベゼル」となっているからで、それを含まないスポーツ系は、どれも安価といった傾向があったわけです。

とはいえ、この216570については、2020年秋頃から異変が見られた様子となっていました。

2020年10月には、黒文字盤が「5ヶ月で約13万円」という動きとなっていたのですが、これは『この5年で最も派手な動き』といえる様子だったわけです。

そして、そういった値動きは2021年になっても続き、3月初旬には白文字盤、黒文字盤ともに中古ボトム価格が100万円以上に到達。それまで、「非セラミックベゼル」のスポーツ系は、どれも100万円以下といった感覚があったわけですから、大きな変化だったといえます。

また、白文字盤に関してはサブマリーナ114060等に迫る勢いとなっていたため、「セラミックベゼルとの相場差がかなり縮まった」という感覚でもありました。

216570が2020年秋から2021年春にかけて、そういった値動きとなっていたのは、おそらく「生産終了になるのではないか」という情報が関係していると思います。

実際、エクスプローラー2は、今年2021年で誕生50周年という節目であるわけですが、6桁世代以降のロレックスでは、このような節目に大きなモデルチェンジを行う傾向があります。

例えば、2017年にデビューしたシードゥエラー126600には、「赤シード」という電撃復活要素が盛り込まれたわけですが、このタイミングこそ、シードゥエラー登場50周年」であるわけです。

そのため、エクスプローラー2にもそのような期待感があったといえるわけですが、今回のモデルチェンジでは、マイナーチェンジに近いような変更ということになりました。

そうなると、生産終了が発覚した216570の相場が「あまり変化しないのでは」と思うところですが、実際のところどうなっているのでしょう。

現在216570全体のボトム価格は黒文字盤。その価格は約130万円であります。

前回お伝えした2020年10月時点で黒文字盤は、約95万円というボトム価格だったため、この半年間で約34万円の上昇ということになるわけですが、生産終了発覚後にそれなりに伸びたと感じます。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年10月
の安値
2021年4月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
エクスプローラー2
黒文字盤
216570
中古 0年
6ヶ月
¥957,999 ¥1,305,600 347,601 136.28%

この約130万円という水準についてですが、エクスプローラー214270の現在水準よりも安く、サブマリーナ116610LNよりも高いという様子です。

サブマリーナ116610LNは、9月に生産終了が発覚した際、約136万円という水準に達しましたが、その3ヶ月後には120万円にまで下落。現在ボトム価格も約119万円と、12月と同じような水準となっているわけです。

新しいサブマリーナは、サイズが1mm拡大されたため、旧型となった116610LNとの差は「ある」といえます。その一方で、エクスプローラー2216570と、今回登場した226570の見た目的な差は「あまりない」ともいえるため、2018年のシードゥエラーディープシーやヨットマスターなどと同じような変更だといえます。

そういった意味では、この216570の値動きは、今後どうなるか興味深いわけといえますが、大きく変更した214270よりも安価という価格序列は自然ともいえます。

また、エクスプローラー(1)が最も高く、その次にエクスプローラー2、サブマリーナ(116610LN)、GMTマスター2(116710LN)が続く、という現在の中古相場は、2000年代前半と同様の序列といえるため、「人気モデル」が再びエクスプローラー系になるという可能性もないわけではないでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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