2016年12月から目立った上昇をし、それ以降「中古腕時計市場を牽引するほどの存在感」という状況だったデイトナ16520。
しかしながら、2018年以降はそれまでのように「派手な上昇」といった様子を見せず、近年ではあまり派手に動くという状態でなくなったように感じます。
2019年夏⇒2020年夏には、断続的な下落トレンドがあったわけですが、そのようなことを考慮したとしても、やはり「動かない」という印象だったわけで、16520は「240万円前後」という状況が長らく続いていました。
ただ、2021年になると、そういった状況が変化。特に変化を感じられたのが3月なのですが、その際、2020年7月⇒2021年3月での値動きが約32万円となっていました。
先のように、16520は近年あまり目立った値動きをしていなかったため、このような動きは久々だったわけです。
そしてこういった値動きは、現在にかけても続いている様子。3月⇒4月という短期間でも、この16520黒文字盤は20万円の上昇となっているわけです。
そして、この値動きによって現在ボトム価格は288万円という状況。2020年7月水準は約235万円だったことを考慮すると、「高くなった」という印象になります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年3月 の安値 |
2021年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトナ 黒文字盤 16520 |
中古 | 0年 1ヶ月 |
¥2,680,000 | ¥2,880,000 | 200,000 | 107.46% |
このところ、SSデイトナはこの16520に限らず値動きする傾向があり、全体的に高くなっている印象があります。
そして興味深いのは、16520、116520、116500LNが「1ヶ月で10万円以上」という動きとなっている点です。
これまでの事例では、「16520が動いている一方で116520は動かない」ということが珍しくなかったのに、今回の値動きでは「16520も116520も動いている」という状態です。
むしろ、この1ヶ月間における「変動額」は、16520よりも116520のほうが「上」という様子。この16520黒文字盤は3月⇒4月で20万円の上昇ですが、116520白文字盤は同期間で約30万円の上昇となっています。
そういった意味では、かつてのように「16520が凄い」という状況ではなく、「SSデイトナが全体的に上昇」という様子であるわけです。
とはいっても、今回の値動きによって16520にはインパクトのある出来事が起きたといえます。
それは、今回のボトム価格がこれまで確認できた過去最高値を更新したという点。これまでお伝えした16520黒文字盤の過去最高値は、2019年5月の275万円という水準でしたが、現在ボトム価格は288万円であるわけです。
ですから、この16520は今回の値動きによって、過去最高値更新といった水準になったわけですが、それと同時に、ようやく「2019年上半期水準を超えた」という状況になったといえます。