2020年夏頃まで、デイトナとしては珍しく「お得感」という要素を感じられた116509。
リファレンスの「09」が示すように、ブレスレットのWGモデルであるわけですが、2004年にデビューした際は、「デイトナのフラッグシップ」という感覚がありました。
ただ、近年では、プラチナの116506が登場したということや、K18ではYGが人気となるといったトレンドの変化があったことにより、116509は、「K18なのに安価」といった側面があったわけです。
2020年4月には、最初の緊急事態宣言の影響があって260万円にまで下落したわけですが、そのことによって、16520との相場差が20万円程度となっていました。
いくら16520が人気とはいえ、K18ブレスレットモデルの116509が、「SSの20万円高」というのは「安い」といえたわけです。
そんな116509ですが、2020年の夏から秋といった頃から、それまでとは打って変わって「派手な上昇」という様子を見せるようになります。
この時期といえば、「K18腕時計の上昇トレンド」が始まったわけですが、その頃、この116509も例外なくしっかり上昇。2020年10月水準は約353万円に達していたわけですが、これは『3ヶ月で約58万円の値上がり』という動きでした。
そして、116509はその後も上昇。2021年2月になると約370万円となったわけですが、これは2020年4月水準の260万円を100万円以上も上回っていたのです。
さて、そんな116509ですが、現在はどうなっているかというと、派手な上昇が続いている状況だといえます。
現在、116509黒文字盤のボトム価格は418万円に到達しているのですが、これは2月水準と比べて約47万円の上昇であります。
1年ほど前まで「お得感のあるデイトナ」といった印象だった116509が、400万円以上という水準になったことが感慨深いと感じると同時に、『3ヶ月で50万円近い値動き』という上昇幅も凄いという感想になります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年2月 の安値 |
2021年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ 黒文字盤 116509 |
中古 | 0年 3ヶ月 |
¥3,703,000 | ¥4,180,000 | 477,000 | 112.88% |
2004年にデビューした116509は、116520と同世代のWGモデルですが、実は現在でも116509は現行モデルとして継続されています。
ただ、現在の116509と、2004年モデルとでは価格帯はかなり異なるわけで、「中古相場」という観点では別のモデルという印象です。
長らく記事で取り上げているのは、まさに2004年にデビューした黒文字盤ですが、この黒文字盤が116509全体のボトム価格。数ヶ月前の感覚では、400万円台という価格帯の116509があったならば「2016年以降のモデルではないか」と思うところですが、そうではないのです。