114270は、2001年に登場した14270のマイナーチェンジ版といえる存在ですが、ここのところ、中古相場は14270よりも安いという傾向がありました。
以前の記事でもお伝えしたように、14270、114270は60万円以上という水準に達しているわけですが、14270がそうなったのが2020年11月だったのに対し、114270は2021年1月でした。
14270は、90年代後半という時代に「デイトナを除くと、最も高いSSロレックス」というキャラクターであり、今でいう緑サブのようなキャラクターでした。
また、シングルロック・ダブルロック、トリチウム・ルミノバなど、仕様違いも多いため、デイトナ16520に近いキャラクター性があるといえます。
そのため、14270が114270よりも高いということは違和感がなかったわけですが、実は2017年、2018年頃といった時期には114270のほうが高いという傾向がありました。
なぜ、14270と114270の相場序列が時期によって変わるのかはわかりませんが、2017年以降、両者はライバルのような関係のように見ることができます。
そして今、再び114270のほうが高いという様子になっているのですが、今回の値動きによって114270はびっくりする価格帯に突入したといえる状態です。
なぜなら、現在、114270のボトム価格が約74万円となっているからなのですが、この動きによって114270はついに70万円台に到達。というよりも、70万円中盤といった水準になっているわけです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年1月 の安値 |
2021年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
エクスプローラー 114270 |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥638,000 | ¥743,900 | 105,900 | 116.60% |
14270、114270は2017年春頃まで30万円台後半という水準に位置していたわけですから、今回、114270が70万円台になったということに驚きます。
両者が60万円台となった際、「感慨深い」とった感覚になったわけですが、それから数ヶ月で70万円台に到達したのです。
まして114270は、60万円台となったのが2021年1月だったため、たったの4ヶ月で60万円台⇒70万円台に価格ステージが変化したことになります。
以前の記事でも述べたように、14270、114270は、かつて「最も人気」といったポジションでしたが、2000年代中盤頃から「最も安価なスポーツモデル」となってしまったわけです。
そして、大人気だった時代に「高い!」と感じられたプレミア価格が60万円台だったわけなのです。
2013年以降、腕時計は全体的に高くなりましたが、そうはいっても14270、114270は2017年の段階でも30万円台後半。
そして、その後40万円台、50万円台となっていったわけですが、そのような価格ステージの変化は「数年に一度」といった頻度でした。
それが今や『60万円台⇒70万円台』という変化に要した期間が4ヶ月というわけですから、いろいろな意味で、「凄い!!!」という感想になります。