「コンプリケーションのロレックス」であるヨットマスター2は、2007年のデビューから、最も高級なスポーツモデルという役割を担っています。
ヨットマスター(1)がデビュー時にK18しかラインナップされていなかったのと同様、このヨットマスター2も当初はK18のみの展開でした。
その際、登場したのがYGの116688と、WGの116689。YGが“青いセラミックベゼル”、WGは“WGベゼル”という見た目だったわけです。
その後、コンビモデルやステンレスモデルが追加されたわけですが、それらはいずれも“青いセラミックベゼル”という仕様で登場。
すると、WGだけがセラミックベゼルでないヨットマスター2となってしまったわけです。
さて、6桁世代といえば「セラミックベゼル」が象徴的であるわけですが、特に人気要素として「セラミックベゼル」は強いといえます。
実際、去年まで100万円以上という水準の6桁SSスポーツは、その全てがセラミックベゼル。“非セラミック”なエクスプローラーやミルガウスは、「高くないほうのスポーツモデル」という印象だったでしょう。
とはいっても、近頃ではそれら“非セラミック”なスポーツモデルも値上がりしている様子があり、生産終了となったエクスプローラー2はすでに100万円以上という価格帯に到達。近頃の様子は以前よりも落ち着いたという感覚ですが、それでも“セラミックな”サブマリーナノンデイトにかなり近い価格帯となっています。
そういった意味では、“非セラミック”ということは、去年までとは異なり、それほど“高値になりづらい要素”ではなくなりつつあるといえます。
そして、そのようなことは、この“非セラミック”なヨットマスター2、116689の現在水準を見ても強く感じるわけです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年11月 の安値 |
2021年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ヨットマスター2 116689 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥3,187,800 | ¥4,180,000 | 992,200 | 131.12% |
昨年2020年の夏頃から、K18腕時計の上昇トレンドがあり、多くのK18モデルが数十万円単位の上昇という様子を見せていました。
しかしながら、この116689は2020年11月時点で大きな変化はなく、むしろ2019年3月水準よりも3万円程安価という状況。その結果、2020年11月時点で116689は「YGよりも124万円ほど安い状況」となっていたわけです。
それが現在の様子では、2020年11月水準よりも「99万円ほど値上がり」という状況に変化。見事に、2020年11月時点の『YGとWGの差』を埋めるかのような値上がりとなっているわけです。