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現在相場考察

3570.50としては前代未聞の派手な上昇、スピードマスタープロフェッショナル

2021年5月14日更新
オメガのスピードマスター3570.50について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年2月の安値と2021年5月の安値を比較し現在相場を考察。この0年3ヶ月での変動は¥50,400だった。

スピードマスター プロフェッショナル 3570.50についての考察(2021年5月)

3570.50という存在は、「初心者にもマニアにも好まれる腕時計」という稀有な存在であります。

これは、“すごく高い需要”があるということになるわけですが、その一方で「レア」という要素はありません。

実際、初心者でも手が出しやすいわけですから、入手困難というキャラクターではないわけです。

そうなると、いくら“高い需要”があったとしても、供給量も多いということになるわけで、値動き的には「動きづらい」というハンディがあるといえます。

また、3570.50は96年頃に登場してから、20年近く現行モデルだったわけですから、より一層「供給量が多い」ということになるでしょう。

ですから、この3570.50は、かなりな人気モデルでありながら、中古相場が動きづらい傾向があるわけで、実際値動きするのは2,3年に一度といった感覚だといえます。

例えば、2015年頃には約24万円だったのが、2018年には約30万円。短期だと動かないように見えても、3年という期間で見ると「それなりに高くなった」という印象になるわけです。

そんな3570.50ですが、2018年の次に「値動きした」という感覚になったのが、今年、2021年2月のことであります。

先のように、3570.50は2018年8月に約30万円となっていたわけですが、2021年2月には約33万円に上昇。値動きは「3万円」という規模ですが、3570.50としては大きな変化だといえたわけです。

しかし、そんな「久々の値動き」から、たった3ヶ月後の今、この3570.50再び大きな変化が起こっている様子があるのです。

それはどういうことかというと、「さらなる上昇」であります。

2月時点で約33万円というボトム価格だった3570.50は、なんと5月現在、約38万円という水準にまで上昇。「3ヶ月で5万円ほどの上昇」となっているわけですが、これは3570.50としては、前代未聞の派手な上昇だといえます。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年2月
の安値
2021年5月
の安値
変動額 残価率
オメガ
スピードマスター
プロフェッショナル
3570.50
中古 0年
3ヶ月
¥332,400 ¥382,800 50,400 115.16%

冒頭でもお伝えしたように、3570.50には値動きしづらい側面があるわけですから、今回のような変動は「驚くべきこと」だといえるでしょう。

更に凄いと感じるのは、もはや3570.5038万円以上でないと入手できないという状況になったという点です。

3570.50は、新品でも30万円台前半といった感覚だったわけで、実際2015年頃にはAmazonで新品が32万円ほどで販売されていました。Primeという表示があったことを覚えていますが、1クリックで翌日配送されるほど入手難易度が低かったといえます。

先のように2015年の中古相場は約24万円ですから、「新品:32万円、中古24万円」という価格帯という感覚だったわけです。

それが今では、3570.50約38万円いう水準に達しているわけですから、「驚くほど高くなった」といえるかと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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