このところ、第1世代が100万円以上となるなど、勢いが感じられるヴァシュロンコンスタンタンのオーバーシーズ。
三大雲上ブランドのスポーツモデルとして、ノーチラス、ロイヤルオークのライバルといった存在であるオーバーシーズですが、中古相場という観点では他の2本と比べると「弱い」という印象がこれまであったといえます。
ノーチラスが2017年から値動きが特に活発になっていたり、ロイヤルオークも2018年から値動きするようになったという経緯がある中、これまでオーバーシーズは「それらと比べると動かない」という様子でした。
しかし、今年2021年からは、これまでとは打って変わって「値動きする」という状況へと変化したと感じます。
そういった意味では、今年2021年は、オーバーシーズにとっての転換期。ノーチラスの2017年や、ロイヤルオークの2018年に相当するかもしれません。
実際、今でもオーバーシーズは動いている感覚があり、3針やクロノグラフを問わず、値動きしているモデルが多くある印象となっています。
この第二世代のクロノグラフの値動きも、これまでとは「勢い」が違うと感じられる様子を見せています。
この49150/B01A-9095は、これまでも値動きしていなかったわけではありませんが、その変動幅は、10万円単位といったことが多かったのです。
例えば、前回お伝えした『2019年10月⇒2020年9月』の動きでは、約10万円の上昇という値動きでした。
しかし今、そんな49150/B01A-9095はこれまでとは異なる様子となっているのです。
現在、この49150/B01A-9095は、218万円という水準に達しているのですが、この値動きは『8ヶ月で50万円の上昇』であるのです。
これまで、49150/B01A-9095の値動きは、10万円単位だったわけですから、「値動きが派手になった」といえるでしょう。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年9月 の安値 |
2021年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ヴァシュロンコンスタンタン
オーバーシーズ クロノグラフ 49150/B01A-9095 |
中古 | 0年 8ヶ月 |
¥1,680,000 | ¥2,180,000 | 500,000 | 129.76% |
数ヶ月で50万円の上昇ということは、他の人気モデルを見ると珍しくありませんが、2代目オーバーシーズでは初めてだといえるかもしれません。
筆者は2016年からこの49150/B01A-9095を追っていますが、このような変動は見たことがないのです。実際、2016年6月の49150/B01A-9095水準は、140万円だったわけですが、2020年9月水準は168万円。ということは、2016年と2020年水準の差は28万円となります。
つまり、この49150/B01A-9095は4年という単位でも28万円の上昇という動きだったわけですから、今回の「50万円の上昇」という値動きは前代未聞だといえるのです。
そういった意味では、現在のオーバーシーズの様子は「勢い」を感じられる状況なのですが、同時に、ノーチラスやロイヤルオークのようになりつつあるのではないかと期待してしまいます。