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現在相場考察

K18としてはお得感があるのではないか、デビルプレステージ4140.11

2021年6月4日更新
オメガのデビル4140.11について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年2月の安値と2021年6月の安値を比較し現在相場を考察。この4年4ヶ月での変動は¥167,600だった。

デビル プレステージ (ブレスレット) 4140.11についての考察(2021年6月)

オメガのドレス系を担う「デビル」。「デ・ビル」とは、フランス語で「街」という意味で、車の名前(キャデラック デビル/ドゥビル)としても使われています。

ドレス系というと、スポーツ系よりも高値という印象がありますが、2000年代前半までのデビルの中古相場は、同じ世代のスポーツ系よりも安価という傾向だったと思います。

そして、現在の中古相場を見ると、3針、または2針+スポールセコンドといった内容だと、ブレスレットでも10万円以下で購入可能となっています。

この世代のモデルで、最も廉価だったのはダイナミックですが、そちらは、現在、3針でも10万円以上という水準となっているため、デビルはかなり安価という印象になります。

しかし、このデビルには、YGモデルも存在。

SSと比べるとかなり数は少ないものの、YGの中古が現在数本が売られています。

このデビルのクロノグラフ、ブレスレットモデルは、現在SSだと約17万円という水準なのですが、イエローゴールドとなると、その水準は90万円。やはりK18は高いという印象になります。

とはいえ、興味深いのは、これらの残存価額があまり変わらないという点です。

この4140.11のSSモデルにあたるのが、4540.31ですが両者とも「変動率」という観点ではSSのほうがやや優秀なのです。

2017年3月において、SSの4540.31約13万円でしたが、現在は約17万円。残存価額は約126%となります。

それに対して、YGの4140.11は2017年2月が約73万円、現在が約90万円。残存価額は約122%となるのです。

近頃、K18腕時計の上昇というトレンドがあり、実際、ブルガリスポーツなど、これまで目立った値動きをしていなかったモデルも上昇するという現象が起きています。

しかしながら、このデビル4140.11については、2017年⇒2021年の残存価額がステンレスを下回っているわけですから、K18としてはお得感があるのではないかと感じられるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年2月
の安値
2021年6月
の安値
変動額 残価率
オメガ
デビル
プレステージ
(ブレスレット)
4140.11
中古 4年
4ヶ月
¥734,400 ¥902,000 167,600 122.82%

通常、K18モデルといえば、上級モデルに用意されるという傾向があるように思いますが、この時代のオメガは、シーマスター120mといった、比較的廉価なモデルにもYGをラインナップするという傾向がありました。

このデビルクロノグラフも、現行当時そこまで上級というキャラクターではなかったため、K18があるというのは、意外に感じられ、なんだかツボな1本だと思うのです。

SS相場が10万円台となっているモデルの、K18バージョンは、なんだか買うのに勇気がいるという感覚がありますが、現在この4140.11は先のようにお得感がある状況。そういった意味では、積極的に検討したい1本だと思ってしまいます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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