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現在相場考察

400万円以上という状況、オーバーシーズ4500V/110A-B128

2021年6月22日更新
ヴァシュロンコンスタンタンのオーヴァーシーズ4500V/110A-B128について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年12月の安値と2021年6月の安値を比較し現在相場を考察。この0年6ヶ月での変動は¥1,550,000だった。

オーバーシーズ 4500V/110A-B128についての考察(2021年6月)

雲上スポーツといえば、「ノーチラスロイヤルオークオーバーシーズ」が思い浮かびますが、中古相場の値動きという観点では、これまで「ノーチラス以外はそこまで派手に動かない」という印象があったといえます。

実際、ノーチラスの値動きが今のような“派手さ”となったのは2017年のことですが、その時期、ロイヤルオークオーバーシーズは、それと比べるとかなり“地味”な動き方だったわけです。

ただ、2018年になるとロイヤルオークは大きく値動きするように変化。そして、今ではノーチラスを凌ぐほどの派手な動き方となっているわけですが、転換点が2018年だったといえるでしょう。

その一方で、オーバーシーズは、「ノーチラスロイヤルオーク」と比べると依然地味という状態が続いていたわけで、つい最近までそういった印象があったといえます。

しかし、今年2021年になると、オーバーシーズの値動きの様子が変わります。初代や二代目がこれまでとは違う様子となったわけですが、特に初代が100万円以上という水準になったのは印象深かったといえます。

ですから、オーバーシーズにとっての転換点がまさに今年2021年だといえるでしょう。

さて、「ノーチラスロイヤルオークオーバーシーズ」といっても、その中での「最も人気」といったモデルがあるわけですが、それらは「現行世代の青文字盤」という傾向があります。

ノーチラス5711/1A-001ロイヤルオークは15202ST.OO.1240ST.01、そして、オーバーシーズ4500V/110A-B128がそれに該当するといえます。

5711/1A15202STは、現在すでに1000万円以上という水準にまで到達したわけですが、オーバーシーズはどうなっているのでしょうか。

2020年までの事例だと、オーバーシーズはそれらに「反応しない=あまり動かない」という傾向だったわけですが、「2021年は違う」といえます。

では、実際のところどうなっているかというと、やはり4500V/110A-B128は目立って動いている様子。

4500V/110A-B128は、2020年12月の段階で約293万円という水準だったのですが、現在はなんと約448万円にまで上昇しているのです。

半年間での値動きが、155万円の上昇という規模であると同時に、価格ステージも『200万円台⇒400万円台』に変化したわけです。

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年12月
の安値
2021年6月
の安値
変動額 残価率
ヴァシュロンコンスタンタン
オーバーシーズ
4500V/110A-B128
中古 0年
6ヶ月
¥2,938,000 ¥4,488,000 1,550,000 152.76%

オーバーシーズの値動きとして「数ヶ月で100万円以上」といったような動き方は、これまで見たことがなかったといえますが、この4500V/110A-B128はそういった値動きとなった最初の1本だといえます。

ですから、やはり2021年オーバーシーズにとっての転換点だと感じられるわけで、ノーチラスにとっての2017年ロイヤルオークにとっての2018年と同じような現象が起きていると思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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