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現在相場考察

この5年で最も大きな変化、カラトラバ5107J-001

2021年6月30日更新
パテックフィリップのカラトラバ5107J-001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年4月の安値と2021年6月の安値を比較し現在相場を考察。この0年2ヶ月での変動は¥350,000だった。

カラトラバ 5107J-001についての考察(2021年6月)

2000年代前後といった時代に現行だったカラトラバは、5196の1つ前世代といった印象で、これまでの中古相場は、130万円台が主といった感覚だったといえます。

しかしながら、そういった世代において、この5107J-001だけは「別」といった様子。なぜかというと、2016年の段階で200万円以上という水準に位置していたからです。

この5107が登場したのは2000年だと思われますが、2000年代前半当時の新品実勢価格からは、「それほど高いモデルではない」という印象を受けました。

むしろ、その頃、この5107Jよりも5000Jのほうが高値といった傾向だったわけですが、実際オーソドックスに見える5107Jに対し、5000Jは黒文字盤。5000Jのほうが、カラトラバとしてはレアな要素を備えているわけです。

しかし、2010年代中盤頃からの段階では、5000J120万円台、130万円台といった様子である一方、この5107J200万円以上といった価格帯だったわけです。

また、5107GやRといった他の素材でも、200万円以上といった様子は同様で、5107系は全体的に高いといった傾向がありました。

なぜ、2010年代になって5107が、抜きん出て評価されるようになったのかは不明でありますが、少なくとも2015年頃から200万円以上という水準に位置していたわけで、かなりな評価となっているのは確かであります。

実際、この5107J-001の2016年6月水準は216万円という状況だったのです。

ただ、この5107J-001の値動きは、2016年以降、値下がったり値上がったりを繰り返す傾向があり、「200万円前後」といった状況からあまり変わっていないともいえます。

2016年以降、最も高かったのが、2019年2月の約232万円という水準ですが、2020年4月には値下がりトレンドの影響もあり198万円に下落しています。

ただ、その1年後の2021年4月には、220万円にまで回復。2019年水準にまでは届かなかったものの、それなりに高くなった様子を見せていました。

とはいえ、この5107J-001は、2016年6月の段階で216万円だったということを考慮すると、2019年2月水準も、2021年4月水準も「そこまで変わっていない」といえます。

実際、これまで見た5107J-001水準として最も高かった2019年2月を例としても、『2016年6月の水準の16万円高』にとどまっていたわけです。

そのような経緯があるこの5107J-001ですが、なんと今、この5年で最も大きな変化となっている様子があるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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パテック・フィリップ 5107J−001 カラトラバ YG 自動巻

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年4月
の安値
2021年6月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
カラトラバ
5107J-001
中古 0年
2ヶ月
¥2,200,000 ¥2,550,000 350,000 115.91%

それこそが、255万円という現在水準なのですが、これは4月水準に対して35万円の上昇という値動きであります。

これは、『2ヶ月で35万円高』という動きでありますが、この世代のカラトラバとしてはかなり派手な値動きだといえると同時に、ようやく「200万円前後」から離れた価格帯になったといえるかと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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