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現在相場考察

今になって目立って上昇、サブマリーナ116613GLB

2021年6月28日更新
ロレックスのサブマリーナー116613GLBについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年9月の安値と2021年6月の安値を比較し現在相場を考察。この0年9ヶ月での変動は¥370,000だった。

サブマリーナ 116613GLBについての考察(2021年6月)

旧6桁世代の青サブが登場したのは2009年ですが、2014年頃には文字盤が変更されるというマイナーチェンジを受けています。

そのため、旧6桁青サブには「前期」と「後期」の文字盤があるわけですが、前期が“マットな青文字盤”、後期が“サンレイ”となっています。

青サブといえば、5桁時代から「サンレイの青文字盤が綺麗」といわれ評判が高かったわけですが、旧6桁の116613LBは、なぜか「サンレイではない仕様」で登場。その評判があまり良くなかったため、2014年頃にサンレイ文字盤に戻ったのでしょう。

さて、青サブといえば、もう1つ忘れてはならないのが、「ダイヤ文字盤」であります。

この「ダイヤ文字盤」の青サブは5桁世代の16613SGの印象が強いといえますが、この旧6桁でもしっかり登場。それが、この116613GLBです。

5桁世代では、「ダイヤ+サファイア」というのがサブマリーナのダイヤ文字盤だったのですが、旧6桁になると「ダイヤのみ」に変化。また、この116613GLBには前期の“マットな青文字盤”しかありません。

そのため、旧6桁のダイヤ文字盤はなにかと不人気なのかと思われるところですが、実はそうではありません。

先程の述べたように、この116613GLBには“前期文字盤”しかないわけですが、それはすなわち2014年頃に生産終了になったということを意味するのです。

ですから、この116613GLBは、ロレックスのモデルとしては「生産年数が短い」という特徴を備えているわけで、「最後のサブマリーナのダイヤ文字盤」(116659SABRはまた別物という感覚)といったことから、かなり尖ったモデルという側面があるのです。

そのため、この116613GLBは2017年頃から、116613LBに対して「かなり高い」といった価格帯に位置。例えば、2017年6月において、1661316613SGの相場差は、約10万円だったわけですが、116613LB116613GLBとなると、その差は40万円程度だったわけです。

つまり、5桁の場合、サブマリーナにおける「ダイヤ文字盤」の付加価値は10万円程度だったのが、6桁となると40万円ほどの評価がされていたということになります。

その後もこの116613GLBは上昇し、116613LBとの差を広げていきます。2019年3月には、ボトム価格が約188万円という状況に達し、116613LBとの差は50万円以上にまで広がりました。

さて、サブマリーナといえば、昨年、2020年9月に一斉モデルチェンジを受けるという出来事がありましたが、その際、生産終了が発覚した旧モデルは全体的に上昇となった様子がありました。

しかし、その際、この116613GLBはなぜだか上昇とはなっておらず、むしろ2019年3月水準よりも安価といった状況でした。

先のように、116613GLBの2019年3月水準は約188万円でしたが、2020年9月水準は178万円。他のサブマリーナが数十万円単位の上昇をしていた時期に、この116613GLB10万円ほどの下落という様子を見せていたのです。

ただ、2020年9月に目立った上昇をしたサブマリーナはその後、下落といった様子を見せており、「すごく高くなった状態から落ち着いた」という動きを見せているモデルが大半といった感覚です。

例えば、緑サブ116610LVは、2020年9月に220万円台となりましたが、その後下落。現在では210万円にまで回復していますが、それでも2020年9月水準を上回っているわけではありません。

それに対して、この116613GLBは、なぜだか今になって目立って上昇という様子に変化している状況が見られます。

2020年9月に178万円だった116613GLBは、なんと現在215万円というボトム価格にまで上昇。実に37万円の上昇という様子となっているのです。

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年9月
の安値
2021年6月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
サブマリーナ
116613GLB
中古 0年
9ヶ月
¥1,780,000 ¥2,150,000 370,000 120.79%

この116613GLBは、2020年9月に「らしくない値動き」を見せていましたが、現在では見事に上昇し、過去最高値更新というレベルの水準となっています。

そういった意味では、なぜ2020年9月に「謎な相場」となっていたのか不思議ですが、今の相場を見ると「もとに戻った」といえるような感覚だといえるかと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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