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現在相場考察

RGコンビは上昇、ヨットマスター116621ブラウン文字盤

2021年7月12日更新
ロレックスのヨットマスター116621について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年12月の安値と2021年7月の安値を比較し現在相場を考察。この0年7ヶ月での変動は¥329,000だった。

ヨットマスター ブラウン文字盤 116621についての考察(2021年7月)

2016年にデビューしたヨットマスター116621は、2018年にヨットマスター全体のモデルチェンジを受け、デビュー2年後というタイミングで生産終了となっています。

ただ、そのモデルチェンジの内容は、主にムーブメントの変更といったところで、後継モデルの126621と116621見た目的な差はほぼありません。

そのため、116621はこの数年間、特に抜きん出て高いとわけでもなく、おおよそ140万円台といった感覚がありました。

この140万円程度というのは、2019年7月や2020年12月水準が該当するわけですが、他のヨットマスター水準からすると「RGコンビ」にふさわしい価格帯だったと思います。

そういった時期、同じ世代の116622は、おおよそ110万円台といったところ。ですから、116622よりも新しく、「RGコンビ」という内容の116621140万円程度だったのは違和感ない価格帯だったといえます。

ちなみに、5桁世代の『ロレジウム 対 YGコンビ』の相場をみても、16622よりも16623(YGコンビ)のほうが数十万円高という傾向となっています。

ですから、この116621を含めたヨットマスターの水準は、全体的に安定している印象があるといえるわけです。

しかし、そんなヨットマスターには今、異変が起きているのです。

それこそが、この116621が抜きん出て高くなったということなのですが、なんと今、ブラウン文字盤は約172万円という水準に到達しているわけです。

ちなみに、現在116621全体としてのボトム価格は、黒文字盤の約163万円。これまで116621140万円前後といった感覚だったわけですから、黒文字盤を例としても、やはり「異変が起きた」といえる状況になっているかと思います。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年12月
の安値
2021年7月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
ヨットマスター
ブラウン文字盤
116621
中古 0年
7ヶ月
¥1,400,000 ¥1,729,000 329,000 123.50%

なお、同じ6桁世代でも、ロレジウムの116622についての変化は、110万円台⇒120万円台にとどまっているため、この116621目立って高くなっている状況だといえるわけです。

なぜ、今のタイミングでこの116621が目立った上昇となったのかは、はっきりとは分かりませんが、考えられることとしては、K18腕時計の上昇トレンドといったことがあるでしょう。

とはいっても、この116621はコンビ。通常「K18腕時計上昇トレンド」に反応するのは、オールゴールドの腕時計であります。

そうであるにも関わらず、なぜこの116621が「K18上昇トレンド」に影響されたと考えられるのは、「RGコンビ」という点があげられます。

現在、ロレックスのRG系は全体的に高くなっている印象ですが、“RGコンビ”という観点で、この116621を見た場合、140万円台という以前の水準を見ると「安い」と感じられるわけです。

従来から、ロレックスのコンビモデルにはYGが採用されていましたが、RGの採用は2004年以降。それでもあまり採用事例が多くはなく、実際スポーツ系でのRGコンビは数えるほどしかないでしょう。

そういったことからも、RGコンビとして140万円台という水準が、現在の感覚だと「安い」となるわけで、今回のような変化があったのだと筆者は推測しています。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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