現行世代の3針ノーチラスといえば、2020年の緊急事態宣言に下落して以降、長らく回復しない状況が続いていましたが、今年2021年になると状況が一変したという経緯があります。
緊急事態宣言以降、600万円台、700万円台といった状況だった5711/1A青文字盤ですが、2021年1月頃から価格帯が変化。2月になると1000万円以上という水準に達したのです。
しかし、そんな青文字盤は2月以降、そこまでの上昇という傾向がなく、むしろ現在水準は2月よりも安いという状況。
そのため、5711系統が変化したのは、今年春頃だけという印象になってしまうかと思います。
けれども、実は同じ5711でもローズゴールドの5711/1R-001は、変化している状況が続いているのです。
この5711/1R-001は、2020年11月において約1293万円という水準でしたが、青文字盤が1000万円以上となった2021年2月において、約1400万円になるという変化をしていました。
そして、その後も上昇は続き、3月時点では1738万円に到達。2月⇒3月の1ヶ月で『1400万円台⇒1700万円台』になるという変化を見せたのです。
ただし、今年の2月3月といった時期は、ノーチラスの値動きが活発だったため、この5711/1R-001がそういった値動きをしたというのも当たり前といえるかもしれません。
しかし、そんな5711/1R-001は、それから今にかけても値動きが続いている状況となっているわけで、青文字盤とは異なる様子が見られるのです。
では、5711/1R-001が現在どうなっているのかというと、なんと1980万円という価格に達しているのです。
今年3月水準が1738万円ですから、4ヶ月で242万円の上昇という変化をしたわけで、このような高価格帯で、こういった変動を見せるというのは凄いことだと思います。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年3月 の安値 |
2021年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ノーチラス 5711/1R-001 |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥17,380,000 | ¥19,800,000 | 2,420,000 | 113.92% |
最初にこの5711/1R-001を記事で取り上げたのは、2016年7月のことでありますが、その際の中古水準は約515万円でした。
実はその頃、筆者は渋谷の東急本店で、この5711/1R-001がショーケースに並んでいるところを見たのですが、当時は定価よりも中古が安い状況だったため「珍しい」とは感じませんでした。
むしろ、当時は「ローズゴールドほどの高価格帯では、ノーチラスとはいえ、入手困難になることは難しい」と思った記憶があります。
しかし、そんな5711/1R-001は今や1980万円という水準に変わっているわけですから、2016年に買っていたならば、それが新品だったとしても中古だったとしても1000万円以上の値上がり体験ができたということになるわけで、なぜあのとき買う決断をしなかったのかと思っています。