2011年にデイトナ初のセラミックベゼル搭載モデルとして登場した116515LNは、以前から同世代デイトナの中で、相対的に高いポジションに位置していました。
例えば、2015年8月の段階では、260万円台という水準に位置していたわけですが、当時は16520でも120万円前後という水準が当たり前。また、116520は110万円前後といったところでした。
K18モデルといっても116515LNは、ブレスレットモデルではないため、金の含有量は、116518などと同程度。そうであるにも関わらず、116528と比べても、ずいぶん高いという印象があったわけです。
しかしながら、そんな116515LNは、その後も相対的に高いデイトナという位置を保ち続け、今に至ります。
もちろん、途中「目立って下落した時期」や「あまり変わらなかった」という経緯があったものの、この5年の動きという観点からは他のデイトナ同様、きちんと値上がり状態だといえるわけです。
さて、記事ではこれまで116515LNのチョコレート文字盤を追ってきましたが、2020年3月においてこのモデルは約333万円という水準でした。
当時といえば、断続的な下落トレンドの真っ只中でありましたが、それでも、この116515LNチョコレート文字盤は、2019年9月比で40万円程度の値上がりをしていたのです。
そして、それから今にかけても、116515LNのチョコレート文字盤は上昇傾向。今年2021年といえば、多くのデイトナが「これまで以上の上昇」という様子を見せていますが、この116515LNもそれと同じような値動きとなっています。
では、どうなっているのかというと、このチョコレート文字盤の現在水準は、約415万円という状況であります。
これまで、116515LNチョコレート文字盤は、400万円以上というボトム価格になったことがなかったといえるため、初の400万円台というインパクトのある値動きだと感じられます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年3月 の安値 |
2021年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ チョコレート文字盤 116515LN |
中古 | 1年 5ヶ月 |
¥3,338,000 | ¥4,158,000 | 820,000 | 124.57% |
なお、116515LNには、チョコレート文字盤の他にも文字盤バリエーションがありますが、現在他の文字盤色含めて、400万円以上となっている様子です。
ちなみに、現在チョコレート文字盤は、116515LN全体として最も安価というポジションに位置。アイボリー文字盤は、これより高く、445万円というボトム価格となっています。
さて、このように116515LNは、ずいぶん凄い状況になっていると思われるわけですが、実はこの400万円台という116515LNの現在水準、他のデイトナと比べると「相対的には高くない」という側面があります。
それこそが、116518といった、従来116515LNよりも安価だったデイトナとの現在水準の差です。
現在、なんと116518の水準も、文字盤色によっては400万円近い状況になっている様子があるのです。
これまでの事例では、116515LNは、116518に対して「ずいぶん差をつける」という状況が当たり前だっただけに、差があまりないという現在の様子は「意外」という感想になります。