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現在相場考察

落ち着いたと表現できる、エクスプローラー214270

2021年8月8日更新
ロレックスのエクスプローラー214270について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年4月の安値と2021年8月の安値を比較し現在相場を考察。この4ヶ月での変動は36万1150円の値下がりだった。

エクスプローラー (前期文字盤) 214270についての考察(2021年8月)

今年4月に新作が発表されたことを受け、生産中止が発覚したエクスプローラー214270

生産終了発覚前の中古相場は、70万円台といったところでしたが、生産終了とわかった後は、一気に上昇。4月12日の中古ボトム価格は133万円に達していました。

ただ、そういった214270の相場は安定せず、130万円台かと思いきや、気づいたら120万円台、110万円台といったことが見られるようになっていきます。

そして、その後もボトム価格が安定しないという状況が続き、最も安い個体と2番目に安い個体の価格差が10万円以上という傾向があったわけです。

そのため4月以降、214270のことをお伝えしづらかった側面があったわけですが、ようやく8月の今になってボトム価格が安定してきた状況が見受けられます。

では、現在の214270はどういった様子なのかというと、約96万円という状況です。

4月12日時点で133万円だったのが、今となっては約96万円。実に36万円ほどの値下がり状態であるのです。

こういった規模の下落となると、「生産終了後の上昇から“落ち着いた”」というより、「はっきりとした値下がり」というふうに思ってしまいます。

とはいえ、近頃のモデルチェンジ後相場では、「バガッと上昇⇒それなりに下落」という事例が前にもあったため、このような現象は今回のエクスプローラーに限ったことではありません。

また、「バガッと上昇⇒下落」といっても、214270の現在水準は、生産終了前よりもだいぶ高い状況であります。

生産終了発覚前の今年1月において、この21470は約77万円という水準。現在では、5桁世代が70万円台となっているわけですが、1月時点では214270でも70万円台だったのです。

ですから、「バガッと上昇⇒それなりに下落」という状況でも、214270は、生産終了発覚前よりも高くなっているわけで、現在の様子は「落ち着いた」と表現できるかと思います。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年4月
の安値
2021年8月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
エクスプローラー
(前期文字盤)
214270
中古 0年
4ヶ月
¥1,330,000 ¥968,850 -361,150 72.85%

なお、生産終了後に「バガッと上昇⇒それなりに下落」となった例として、サブマリーナがありますが、緑サブについては、いっとき下落したものの、現在では生産終了発覚直後の水準に近いぐらいに回復している様子があります。

そういった意味では、この214270も、今後生産終了発覚後の水準に近くなる可能性があるといえるわけで、もしそうなったならば、214270約96万円という現在水準が「安かった」と思うことでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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