2004年にサンダーバードの後継モデルとしてデビューしたターノグラフは、かなり力が入れられたモデルだったといえます。
実際、このターノグラフには、ロレックスとしては珍しく、ご法度ともいえるほどのイレギュラー要素が散りばめられているわけです。
なぜ、当時のロレックスがターノグラフに力を入れたのか、その理由は定かではありませんが、筆者としては、「スポーツ系以外の人気モデルを作りたかったのでは」と考えています。
ちなみに、このターノグラフ登場から約11年を経て、ロレックスは『非スポーツの人気モデル』をオイスターパーペチュアルの114300によって成功させています。
しかしながら、ターノグラフに関しては、全くの成功とはいえなかったようで、2010年代前半には生産終了となっている様子。現行モデルとしての期間は10年未満だったということになります。
そして、生産終了後もターノグラフは「人気」となることはありませんでした。
生産終了となったのは2013年頃といわれていますが、“生産終了発覚後”も特に高くなるということはなく、2018年頃まではかなりゆっくりな値動きという状況が続いていました。
116264白文字盤は、2019年には変化が起こったといえる状況になっていましたが、それは「2年で6万円程度の変化だったのが、1年で6万円程度の変化をするようになった」という内容。いわゆる人気モデルとは、異なる値動きだったわけです。
そんなターノグラフ116264白文字盤は、これまでどういった変化だったかというと、
という流れでした。
変化しないわけではないものの、他のロレックスと比べると「ゆっくり」という印象だったといえます。
しかし今、この116264白文字盤は、かつてないほどの変化となっているのです。
このターノグラフ116264白文字盤の現在水準は、なんと約84万円という様子となっているわけですが、これは今年3月水準に対して約12万円の値上がりであります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年3月 の安値 |
2021年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトジャスト ターノグラフ 白文字盤 116264 |
中古 | 0年 5ヶ月 |
¥723,000 | ¥847,000 | 124,000 | 117.15% |
これまで116264は、『60万円台⇒70万円台』といった価格ステージの変化に1年ないしは2年以上といった期間を要していました。
また、そのような変化の時でも、変動額は10万円未満だったわけです。
それが今回の値動きでは、『70万円台⇒80万円台』という変化をたったの5ヶ月で達成。つまり、『5ヶ月で約12万円の上昇』という値動きであります。
ですから、2016年からこのターノグラフ116264白文字盤を追っている筆者としては、今回の値動きは「ターノグラフとしてはかなり凄い」と感じられるわけで、大きな異変が起こったと思います。