カルティエのパシャCは、長らく10万円台前半から中盤といった水準に位置していました。
リーマンショック前の時代、パシャCは20万円前後といった価格帯が主という感覚だったのですが、リーマンショック後は、10万円台前半に下落。そして、アベノミクス以降もそれが続いていたのです。
その後、カルティエは、パシャCを廃止。2010年代後半という時代においてパシャCの知名度は、以前と比べてかなり下がっていたと思います。
そういった経緯があるため、パシャCが再び上昇するというのは、かなり難易度が高かったといえます。
20万円前後という水準だったのは、リーマンショック前であるわけですから、すでに13年ぐらい前のこと。もやは、かなり過去のことであるわけです。
しかし、2020年秋頃から、そんなパシャCに変化の兆しが見え始めます。
2020年9月ぐらいまで、15万円前後といった水準が目立っていたパシャCですが、10月、11月といった時期になると17万円以上という価格帯となるモデルが『多数派』となっている状況でした。
そして、その後もパシャCは値上がり傾向が続き、なんと今では、20万円以上という水準になっているモデルがそれなりにあるのです。
その例の1つが、このグリッドピンク文字盤のW31024M7なのですが、昨年11月に約17万円だったのが、今では22万円という様子。
このW31024M7が20万円以上となるのは、十数年ぶりだといえるかと思います。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年11月 の安値 |
2021年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
カルティエ
パシャC W31024M7 |
中古 | 0年 9ヶ月 |
¥178,200 | ¥220,000 | 41,800 | 123.46% |
この5年6年ぐらいの間において、例外的に20万円以上となるパシャCは無かったわけではありませんが、それは主に紺文字盤という傾向でした。
紺文字盤のW31047M7は、少なくとも2015年頃の段階で、抜きん出て高いパシャCというポジションに位置。実際、W31047M7は2015年の段階で20万円台となっています。
それに対して、このグリッドピンク文字盤のW31024M7は、長らく15万円前後という水準が続いていたわけですから、今回のように22万円という水準に達するのは、凄いことだと思います。