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現在相場考察

十数年ぶりに20万円台に返り咲き、パシャC W31024M7

2021年8月31日更新
カルティエのパシャCW31024M7について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年11月の安値と2021年8月の安値を比較し現在相場を考察。この9ヶ月での変動は4万1800円の値上がりだった。

パシャC W31024M7についての考察(2021年8月)

カルティエパシャCは、長らく10万円台前半から中盤といった水準に位置していました。

リーマンショック前の時代、パシャC20万円前後といった価格帯が主という感覚だったのですが、リーマンショック後は、10万円台前半に下落。そして、アベノミクス以降もそれが続いていたのです。

その後、カルティエは、パシャCを廃止。2010年代後半という時代においてパシャCの知名度は、以前と比べてかなり下がっていたと思います。

そういった経緯があるため、パシャCが再び上昇するというのは、かなり難易度が高かったといえます。

20万円前後という水準だったのは、リーマンショック前であるわけですから、すでに13年ぐらい前のこと。もやは、かなり過去のことであるわけです。

しかし、2020年秋頃から、そんなパシャCに変化の兆しが見え始めます。

2020年9月ぐらいまで、15万円前後といった水準が目立っていたパシャCですが、10月、11月といった時期になると17万円以上という価格帯となるモデルが『多数派』となっている状況でした。

そして、その後もパシャCは値上がり傾向が続き、なんと今では、20万円以上という水準になっているモデルがそれなりにあるのです。

その例の1つが、このグリッドピンク文字盤のW31024M7なのですが、昨年11月に約17万円だったのが、今では22万円という様子。

このW31024M720万円以上となるのは、十数年ぶりだといえるかと思います。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年11月
の安値
2021年8月
の安値
変動額 残価率
カルティエ
パシャC
W31024M7
中古 0年
9ヶ月
¥178,200 ¥220,000 41,800 123.46%

この5年6年ぐらいの間において、例外的に20万円以上となるパシャCは無かったわけではありませんが、それは主に紺文字盤という傾向でした。

紺文字盤のW31047M7は、少なくとも2015年頃の段階で、抜きん出て高いパシャCというポジションに位置。実際、W31047M7は2015年の段階で20万円台となっています。

それに対して、このグリッドピンク文字盤のW31024M7は、長らく15万円前後という水準が続いていたわけですから、今回のように22万円という水準に達するのは、凄いことだと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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