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現在相場考察

価格ステージの変化、ノーチラス3800/1JA金文字盤

2021年8月27日更新
パテックフィリップのノーチラス3800/1JAについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年11月の安値と2021年8月の安値を比較し現在相場を考察。この0年9ヶ月での変動は¥920,000だった。

ノーチラス 金文字盤 3800/1JAについての考察(2021年8月)

「コンビの腕時計はあまり値動きしない」という印象があるのは、長らくデイトナ「コンビがステンレスよりも安価」という傾向があったからだと思います。

実際、ロレックスで「SSよりもコンビが安値」という中古相場になっているのは、過去も現在もデイトナぐらいしかなく、他のスポーツ系で「SSよりもコンビが安値」という現象はあまり見られません。

とはいえ、パテックフィリップノーチラスに関しては「コンビが安値」という傾向があり、特に2017年以降そういった様子があるといえます。

ノーチラスといえば、このところはデイトナを凌ぐほどの人気モデルという存在感ですが、こういった「1番人気」というポジションでは「コンビが不人気」という現象が生じるのかもしれません。

実際、ノーチラスのコンビモデル、3800/1JAは、他のノーチラスが目立った上昇という様子のなか、長らく200万円前後といった価格帯に位置していました。

ちなみに、デイトナのコンビモデル、16523も2017年に「派手に動く16520の横で動かない」という傾向がありましたが、3800/1JAの様子はそれにかなり似たものがあったといえます。

とはいえ、今年になると、そんなデイトナ16523もそれまでとは違った様子へと変わっています。先日の記事でお伝えしたように、現在16523200万円以上という水準になっているのです。

16523は、長らく100万円台という価格帯に位置していたため、「100万円台⇒200万円台」という価格ステージの変化は、久々のことでした。

そうなると、ノーチラス3800/1JAの様子も気になるわけですが、現在の様子を見ると、「やはり」という感覚になります。

ではどうなっているのかというと、8月現在の3800/1JAのボトム価格は、なんと388万円という様子。

3800/1JAは長らく200万円台という水準に位置していたわけですが、「200万円台⇒300万円台」という価格ステージの変化が起こっている状況です

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年11月
の安値
2021年8月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
金文字盤
3800/1JA
中古 0年
9ヶ月
¥2,960,000 ¥3,880,000 920,000 131.08%

前回、この3800/1JA金文字盤の様子をお伝えしたのは、昨年11月でしたが、その際は、296万円という水準でした。

その前の段階(2020年2月)では、3800/JAは231万円だったため、11月の296万円も「以前と比べると結構な上昇をしている」という様子だったわけです。

しかし、今回の値動きは、それを大きく上回る上昇という様子。2020年2月⇒11月が65万円の上昇だったわけですが、2020年11月⇒2021年8月は92万円の上昇です。

その結果、3800/1JA388万円というボトム価格に達し、「コンビは値動きしない」ということをきっぱりと否定したかのような値動きとなっているのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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