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現在相場考察

検討する価値がある、GMTマスター1675青赤ベゼル

2021年8月28日更新
ロレックスのGMTマスター1675について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年12月の安値と2021年8月の安値を比較し現在相場を考察。この2年8ヶ月での変動は¥72,000だった。

GMTマスター 青赤ベゼル 1675についての考察(2021年8月)

今年に入ってから、腕時計はさらに高くなったという印象ですが、2021年という年が凄いのは、ここ数年、あまり動いていなかったモデルなども上昇しているという点です。

例えば、ランゲ&ゾーネランゲ1や、パテックフィリップ年次カレンダー5035などは、2015年頃までの水準がピークだったという傾向がありますが、今年になってからは2015年水準並、もしくはそれ以上という傾向が見られます。

また、2021年は、値上がり難易度が高いと思われるモデルも上昇する傾向。デイトジャスト16233は、これまであまり変動することが無かったわけで、長らく30万円台後半という状況が続いていました。それが、今年になってから値動きするようになり、先日の記事でもお伝えしたように、今では60万円台となっているのです。

そうなると、2021年において「2年3年ぐらい前と比べてあまり変わらない」というモデルを探すのは難しいということになるでしょう。

特に、スポーツロレックスのような人気モデルとなると「変わらないモデル」を探す難易度はグッとあがるわけで、それに該当するモデルなんて、無いだろうと思われるかもしれません。

しかし、実はスポーツロレックスでも、「2018年水準とそこまで大きく変わらない」という存在があるのです。

それは、なんとGMTマスター1675。しかも青赤ベゼルです。

GMTマスターの青赤ベゼルといえば、まさに「超人気要素」を兼ね備えたモデル。そうであるにも関わらず、2018年水準との相場差が10万円未満であるのです。

実際、この1675青赤の2018年12月水準が約142万円だったのに対し、2021年8月現在は、約149万円という様子。2018年12月⇒2021年8月までにおける、2年8ヶ月間での値動きは7万円ほどであります。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年12月
の安値
2021年8月
の安値
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター
青赤ベゼル
1675
中古 2年
8ヶ月
¥1,426,000 ¥1,498,000 72,000 105.05%

なぜ、このような人気要素を持つモデルが『2018年水準と比べて10万円未満の値動き』という状況なのでしょう。

その答えは、4桁ロレックスに対する注目度が、今の時代あまり高くないからなのだと思います。

4桁ロレックスに対しての判断材料は、他のいわゆる高級腕時計と比べるとかなり多いといえ、そういったことから今の時代注目度がそれほど高くないのでしょう。

その結果、「青赤のGMTマスター」という人気要素を兼ね備えながらも、この1675は、2018年水準と大きく変わらないという事になっているのだと思います。

ただ、筆者としては、4桁への評価は今後変わる可能性があることを意識しているため、現在、2018年水準と大きく変わらない状態である1675は、なかなか検討する価値がある状況だと考えています。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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