日本限定といったらステンレス製のカラトラバや青文字盤のアクアノートが思い浮かびますが、こちらも忘れてはいけません。それがこの1996年に100個限定で発売された3796Sです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2009年8月 の安値(ヤフオク) |
2016年8月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
カラトラバ 日本限定 3796S |
中古 | 7年 0ヶ月 |
¥1,580,000 | ¥1,398,000 | -182,000 | 88.48% |
この時計、いくつか難しい点が存在。
通常、パテックフィリップのリファレンス末尾のアルファベットってケース素材を表し、ホワイトゴールドだったら「G」なのですがこのモデルは「S」。
さらに同じく3796Sでも、白文字盤+YGケースも存在します。
このサーモンピンクにWGのほうは3796として独特の配色なため日本限定として認識しやすいですが、YGのほうは普通の3796とあまり差がありません。
では何が一番の差なのか、それは“裏スケ仕様”なのです。
多くの時計ファンから人気のあるキャリバー215が眺められるなんて良いですね。
しかも、これぐらい小ぶりなケースであれば裏蓋がガラス製でもベタッとしなさそう。
裏スケって人気機能ですし、ムーブメントが見れるという機械式腕時計だからこそ搭載すべき機能でもあるのですが、つけ心地に影響するのが難点なのです。
ガラス製の裏蓋は、特に夏の時期、汗とかかいたら肌にベタっと張り付くのです。
けれども31mmぐらいであればベタッとするのも軽減されそう。
もう1つ疑問点は96年限定モデルなのか、97年限定モデルなのかという点。96年という表記と97年という表記が混在しています。
で、調べてみると96年に保証書印が押されている3769SのWGを発見。
1996年で間違いなさそうです。
この100本限定の3796、なぜ1996年に作られたかというと、多分96年だからでしょう。
96年にクンロクの限定モデルを出す、しかも100本。
なぜ96本限定にしなかったのでしょうかと疑問に思ってしまうこのモデル、企画したのは当時の日本代理店だと思われます。
過去相場のほうは、日本限定モデルとしては非常に高い相場という印象。
2009年の相場なんて金無垢ノーチラス(3800/1J)より高いのではないでしょうか。
他の日本限定は、たとえ、
- 世界的人気のあるアクアノート
- その青文字盤
- しかもベルトまで青
という超レア仕様の5066Aを含めて100万円以下という安い水準が当たり前。
にも関わらず、裏スケ3796は非常に評価されていたのです。
そんな3796、2009年から値下がりしていますが、理解できるという印象です。