元祖GMTマスターといえばコレ。GMT機能を有し、それを機能的にもデザイン的にも象徴する2色に塗り分けられたベゼルはこの時計から始まりました。
6542で有名なのがこのプラスチック製のベゼル。
割れやすいという欠点があるため、後にステンレス+ベゼルディスクとなり、今ではセラミック製へとデザイン伝統を引き継ぎながら進化しています。
今となっては2色ベゼルのGMTマスターは世界的に大人気のスポロレですから、そのファーストモデルとなっては大変な価値が付くもの納得な6542。
希少なのはプラスチックベゼルだけでなくミラーダイヤル、そして偶数が赤色のデイト表示。
もう希少性のかたまりのような時計です。
今となっては世界的に大人気のGMTマスターも約10年ぐらい前までは不人気スポーツロレックスとして定番のモデルでした。
ですから、4桁リファレンスの“アンティーク”1675なんかも安い時には24万円ぐらい。その価格も決して珍しくはない普通の価格です。
今となっては100万円ぐらいも当たり前の1675。
前フェラーリ会長、現アリタリア会長のモンテゼーモロ氏がめちゃくちゃ格好良く着こなしています。
1675も16700も、全体的に値上がりしたGMTマスター。
そして、最も希少な6542は、378万円。
しかしこの6542、なんとも相場がつかみにくい時計なのです。
かつては50万円ぐらいってのも当たり前だった6542ですが、内容からいって近年370万円ぐらいになってもおかしくはありません。
しかし、相場が高い時でも安い時でも関係なく、300万円だったり90万円だったりする6542。
個体によって価格がまちまちなので、すごく難しいのが実態です。
時計の内容が素晴らしいだけに、378万円という価格はステンレスのノーチラス(5712あたり)と比べると安いとも感じます。
5712も良い時計ですが、希少性や歴史的価値は6542にはかなわないでしょう。
しかし、この年式のロレックス、パテックフィリップとは違い、正規メンテナンスが出来ないはず。
ということで、本物証明が極めて難しい6542。
証明書としてロレックスの修理明細などがあれば良いのですが、年式が年式だけにそれも難しいでしょう。
となると、有名オークションや販売店の保証書が頼り。
そしてこの時計はアンティコルムの書類付き。
これは間違いない1本。
これだけ希少かつ魅力的な腕時計、今後も希少性はより高まりそうだと思います。
パンナムのバッチが付くってのも良いですね。ちなみに、海外ドラマでパンナムってのがやっていましたが、同じく60年代頃をテーマとしたマッドメンとは異なり大ヒットとはならなかったようです。